dの活動報告|2024.4

その土地に長く続くことをみんなで共有、活用し、未来に繋げる。

私たちは「ロングライフデザイン」を合言葉に、長く続いていることやものを研究・発信する《リサーチ&アーカイブ》、長く続いていることやものを紹介・販売する《セールス&コミュニケーション》、継続性やその土地の個性づくりを開発する《ロングライフクリエイション》の3つを柱に、健やかなものづくりと、そこに大切な意識を広める活動に取り組んでいます。2024年4月までに取り組んだ活動の一部をご紹介します。


 
リサーチ&アーカイブ
d design travel|d design travel WORKSHOP HIROSHIMA
広島号の取材候補先をみんなで考える公開編集会議。

デザイントラベルガイド『d design travel』34号目は広島県。広島住民を中心に、広島好きや広島に縁のある方など約50名が集まり、どのような場所や店が「広島らしい」かをディスカッションして広島号の取材候補先を考える、公開編集会議を開催しました。ここで集まった情報と皆さんの熱い“広島愛”を受けて、編集部は広島号を鋭意取材&制作していきます。クラウドファンディングは5/24(金)までご支援受付中!最新情報はぜひ「d&d広島会」で。どうぞ引き続きd design travelの応援をよろしくお願いいたします。(清水睦/D&DEPARTMENT PROJECT)

d design travel WORKSHOP HIROSHIMA 2024年4月21日(日)開催
facebook公開グループ「d&d広島会」


 
セールス&コミュニケーション
埼玉|d SCHOOL わかりやすいワインづくり
年間を通しての自然派ワインづくり。醸造編がスタート!

小川町の「武蔵ワイナリー」を舞台に、年間を通してワインづくりを行なう「福島塾」の2年目が開講。昨年の【栽培編】の参加者の中には、個人で武蔵ワイナリーへ作業研修に行っている方もいるほど。今年は【醸造編】として、座学も多く開催し、畑以外の作業をメインで学びます。早速、塾生同士の新しい出会いもあり、武蔵ワイナリーをみんなで盛り上げていきます。(尾崎なつ江/D&DEPARTMENT SAITAMA by PUBLIC DINER)

d SCHOOL わかりやすい武蔵ワイナリー 福島塾 2024年2月16日(木)~全6回コース


 
リサーチ&アーカイブ
東京|スタッフと行く、富士吉田産地見学
作り手・伝え手・使い手が集った、織物産地勉強会。

スタッフと「ロングライフデザインの会」会員が、山梨県に赴いての勉強会を実施。当日は、「富士産業技術センター」の方による織物産地についての講義から始まり、「テンジン」と「羽田忠織物」の工房見学へ。テンジンでは、こだわりである「セルヴィッチ(生地の両側にできる耳部分)」をつけるための旧式の機械やそのスピード感、手間をかけて作る生地の美しさを知り、羽田忠織物では、作り手の人柄が表れたモノの世界観を感じました。作り手・伝え手・使い手が産地で揃い、工程を見ながら学ぶことで、それぞれの目の前の選択や仕事が、誰のため、どんな産業のために繋がるのかを肌で感じることができました。次回は群馬県・桐生産地見学を予定しています。ぜひご参加ください!(金藏未優/D&DEPARTMENT TOKYO)

スタッフといく、富士吉田産地見学(山梨県)  2024年4月10日(水)開催


 
リサーチ&アーカイブ
d47食堂|つづくを食べる角打ちBAR
「東京ワイナリー」によるオリジナルワインの角打ち。

D&DEPARTMENTがオリジナルワインづくりを始めて4年が経ちました。毎年異なる味わいのワインを楽しんでいただきたいと、2021~2023年のオリジナルワイン3種類と「東京ワイナリー」のワインでの角打ちを開催。ワインに使うブドウがすべて東京産であることを踏まえ、料理にも東京産の野菜やチーズを取り入れました。ふらっと立ち寄ったお客様の中には、東京にもブドウの栽培地があることに驚かれる方が多く、今後もオリジナルワインを通して、東京産のブドウや農作物の美味しさを伝えていきたいと改めて思いました。今年のオリジナルワインもお楽しみに!(山田果穂/d47食堂)

東京ワイナリーのワインスタンド 2024年 3月31日(日)開催
オリジナルワイン 2023年仕込み 飲み比べセット


 
リサーチ&アーカイブ
富山|メニュー開発
北陸の保存食・こんか漬けを使ったパスタを提供。

氷見市で海産物加工を営む「柿太水産」では、北陸の保存食である「こんか漬け」も手がけています。新鮮な氷見いわしを、良質な米糠や麹を使った酵母たっぷりの杉樽で、添加物は使わずに加工。昔からの製法を変えず、丁寧な仕事を続けており、その美味しさをショップで販売し、ダイニングで提供することで、お客様にもお伝えしています。
今回のパスタは、旬の富山県産パセリを使用。こんか漬けの発酵感を爽やかに食べやすく仕上げました。お客様にも生産者さんにも、喜んでいただける一皿となりました。(田中陽子/D&DEPARTMENT DINING TOYAMA)

→ Instagram|@d_d_toyama


 
ロングライフクリエイション
富山|dオリジナル 五郎八茶碗
新商品発売!バタバタ茶専用のお茶碗がdオリジナルカラーで登場

「五郎八茶碗」は、富山県朝日町の蛭谷地域に室町時代から根付く、伝統的な発酵茶「バタバタ茶」を飲む専用のお茶碗。バタバタ茶は、「夫婦茶筅」と呼ばれる2本の煤竹を合わせた独特の茶筅で振り点てます。さまざまなお茶碗を試しましたが、五郎八茶碗の形・深さが一番点てやすい。しかも、点てると甘くクリーミーで美味しい!この楽しみ方を知ってほしくて、朝日町の陶芸家・赤川焼の野村彰さんに、オリジナルカラーで五郎八茶碗を作っていただききました。今後は、作り手がほとんどいない夫婦茶筅も販売できるようにしたいです!(進藤仁美/D&DEPARTMENT TOYAMA)


 
リサーチ&アーカイブ
三重|メニュー開発
春の柑橘「あすみ」「せとか」のたべるスカッシュを提供。

2年目となる春の柑橘スカッシュ。今年は、三重県南伊勢町五ヶ所浦にある「土実樹農園」の柑橘を使用し、果肉やピールがゴロゴロ入った「たべるスカッシュ」を作りました。3月は「あすみ」を、4月は「せとか」を使用。暖かい日が増えるにつれて、沢山の方に楽しんでいただけました。土実樹農園は五ヶ所浦の生態系を守りながら、できるだけ農薬を控え、安心して食べることのできる柑橘類を、心を込めて栽培されています。このドリンクを通して生産者とお客さんを繋ぎ、三重の美味しい柑橘を沢山の方に知っていただけるよう、これからも毎年作り続けていきます。(溝田麻子/D&DEPARTMENT MIE by VISON)

→ Instagram| @d_d_mie


 
リサーチ&アーカイブ
京都|定食開発
みりん売り場には行かないという、伊根のお母さんたちに習った料理。

3月の定食取材で、特に印象に残った「いわしの煮付け」がメインの「伊根定食」。その作り方には、伊根ならではの生活が表れています。みりんを使わず砂糖だけで甘みをだすのは、体力仕事の漁師を栄養面で支えるため。正月の雑煮にも大量の砂糖をかけて食べるそう。それ程砂糖が欠かせない伊根の人々が作る煮付け。いわしのつみれの下味は味噌が美味しいと教えたくれたのは、日常的に魚を料理するお母さん。卵やご飯と相性抜群の「九条ねぎ味噌」を作るのは、「美味しいって言ってくれるだけでいいんだよ」と話す岡田さん。そんな伊根を愛する女性たちの思いを、この一膳に込めました。今後はその土地に根付くものを、料理を通して伝えるだけではなく、その背景にある「なぜ?」を掘り下げて定食開発をしていきたいと思います。(成田和弘/D&DEPARTMENT KYOTO d食堂京都)

→ Instagram|@d_d_kyoto
→ レポート|京都「伊根定食」ができるまで


 
セールス&コミュニケーション
京都|静岡 山内武志の染めもの
染色家・山内武志さんに聞く、染物のお話会。

「静岡 山内武志の染めもの」に連動し、4月13日(土)にトークイベントを開催。京都店で山内さんをご紹介するのは、今回が初めて。60年以上染色に関わる山内さんが、日々どのようなお仕事をされているのか、染め仕事のルーツとなった「芹沢銈介染紙研究所」時代のことなど、ひとつひとつ丁寧にお話しいただきました。会の最後は、柳宗悦さんの言葉「今ヨリナキニ」から、今という時を大切に、昨日できたことは今日もできるはず。と教えていただき、頷きながら聞き入っている方も多くいらっしゃいました。チャーミングな山内さんのお話を皆さんと聞くことができ、配り手の私たちも今回のお話を胸に、より一層真摯にお伝えしていこうと思います。(門脇万莉奈/D&DEPARTMENT KYOTO)

静岡 山内武志の染めもの 2024年3月28日(木)~5月12日(日)開催
染色家 山内武志さんに聞く染物のお話会 2024年4月13日(土)開催


 
リサーチ&アーカイブ
鹿児島|鹿児島の竹細工
竹細工の基礎知識を学び、「四海波」を製作。

鹿児島市竹工芸振興組合より講師をお招きし、「四海波かご」という波のようなデザインのかごを製作。細く均一な竹ひごで一本ずつ丁寧に作っている職人の技術に触れ、「竹ひごが折れそう」と、竹素材ならではの“しなり”に苦戦しながらも、ものづくりの楽しさを感じていただく機会となりました。また、美しい竹細工を作るためには、竹ひごの節の位置や竹の裏(身)表(皮)に気を配りながら、編組することの大切さも学びました。「また開催してほしい!」というお声もいただき、来年はステップアップしたものづくりを企画し、竹細工を体験する場を提供しながら、竹細工より身近に感じ、生活に取り入れるきっかけづくりをしていきたいと思います。(鶴窪美佳/D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA)

鹿児島の竹細工 2024年3月28日(木)~4月23日(火)開催
d SCHOOL わかりやすい竹細工 2024年4月13日(土)開催


 
セールス&コミュニケーション
沖縄|d SCHOOLわかりやすい共同売店
大事な地域の“お店”の本質を、ゲストと一緒にユンタク(おしゃべり)。

これからの小売店のあり方のヒントになる、沖縄で生まれた地域コミュニティー型店舗の「共同売店」。そんな共同売店を伝えるために制作された短編映画を見ながら、ゲストを交えて大事な地域の「お店」の本質について語り合いました。参加者の皆さんが自分ごととして話を聞いている姿が印象的で、その土地に合った形で、共同売店の種が育って行くきっかけや、つづくためのコミュニティづくり、健やかなお店の役割などを学ぶ会となりました。今後も沖縄の「共同売店」という知恵から、地域がつづくことについて意見交換する場を設けながら学んでいきます。(島袋みのり/D&DEPARTMENT OKINAWA by PLAZA 3)

d SCHOOL わかりやすい共同売店 2024年4月20(土)開催
→ voicy・ナガオカケンメイのラジオ|わかりやすい「共同売店」のトーク終了後の楽屋トーク


 
セールス&コミュニケーション
沖縄|d school ダンボールをリユースしてノートを作る会
廃ダンボールから生まれる新しいものとアイデア

講師に、県内外やベトナム、フィリピンなどのアジアでもワークショップや商品開発に携わっている「rubodan」の代表で、ダンボールアーティストの儀間朝龍さんを迎え、ワークショップを開催。プラザハウスで回収したダンボールを使用し、ミニノートを制作しました。参加者のアイデアが詰まった、個性豊かでユーモアたっぷりの作品に。さまざまな年齢層の参加者の皆さんから満足度の高い感想をいただき、今後も継続的な開催に繋げていきます。(福田里咲/D&DEPARTMENT OKINAWA by PLAZA 3)

d 沖縄店独自企画・儀間朝龍 + rubodan 2024年3月20(水)~4月29日(月)開催
d SCHOOL ダンボールをリユースしてノートをつくる会 4月27日(土)開催