dの活動報告|2023.6

その土地に長く続くことをみんなで共有、活用し、未来につなげる。

私たちは「ロングライフデザイン」を合言葉に、長く続いていることやものの価値を学び伝える《セールス&コミュニケーション》、長く続いていることやものを研究・発信する《リサーチ&アーカイブ》、継続性やその土地の個性づくりを開発・支援する《ロングライフクリエイション》の3つを柱に、健やかなものづくりと、そこに大切な意識を広める活動に取り組んでいます。2023年6月までに取り組んだ活動の一部をご紹介します。


 
セールス&コミュニケーション
埼玉|d SCHOOL わかりやすい梅仕事
荒川の南高梅を使って、日本ならではの手仕事を学ぶ。

埼玉県熊谷市手島で50年以上、梅を育てている「島田養蜂園」の島田勝男さん。今年も一緒に、梅の収穫から仕込みまでを行い、自分だけの梅干しを作りました。さらに、梅シロップも同時に仕込み、参加者のみなさんはお互いに交流を深めながら、日本の食文化に触れる機会となりました。今年で85歳になる島田さんは、イベントの開催を楽しみにされており、生きがいの一つとおっしゃいます。さらに、回を重ねるごとにリピーターの方も増え、世代を超えた文化交流の場となっているこのイベントを、今後も継続していきます。(尾崎なつ江/D&DEPARTMENT SAITAMA by PUBLIC DINER)

d SCHOOL わかりやすい梅仕事 2023年6月11日(日)開催


 
セールス&コミュニケーション
d47食堂|神奈川をたべる会
「神奈川定食」に収まらなかった郷土の味を、コース料理で伝える。

神奈川定食取材では、定食に収まりきらないほど、多くの郷土料理や地元で愛されるお店の味を食べて回りました。今回のたべる会では、ソウダガツオを塩漬けにした真鶴地域の漁師飯「塩うずわ」、中華街でシュウマイを6軒食べ歩いている時に出会った「肉・エビ・もち米のシュウマイ」、取材スタッフがやみつきになった城ヶ島の「FISH STAND」のマグロのハラミを使ったフィシュ&チップスなどを楽しんでいただきました。
参加者の多くは神奈川県のご出身で、同郷の私も料理提供の際につい熱が入ってしまいました。地域ごとに長く愛され続ける料理や文化、その背景を私たちが伝え続けていきたいです。(山田果穂/d47食堂)

『d design travel KANAGAWA』出版記念イベント 神奈川をたべる会 2023年6月11日(日)開催
d design travel KANAGAWA


 
リサーチ&アーカイブ
d47食堂|サスティナブル・シーフード2023
サステナブルな漁業で地域の持続性を目指す、北海道苫前町の「ミズダコ」。

d47食堂では、2023年6月23日(金)より、海の環境や資源を守る漁業に取り組んでいる北海道苫前町の「ミズダコ」を使った新メニューの提供を開始。それに先立ち、この活動を広く周知する目的で、メディア向けの試食会を実施しました。試食会では、ミズダコの漁業者である小笠原宏一さん、持続性を目指す漁業者の支援にあたる「UMITO Partners」代表の村上春二さん、D&DEPARTMENTディレクターの相馬夕輝が登壇し、北海道のミズダコ漁業の現状や、改善に向けた取り組みについて議論を交わしました。d47食堂では、実際に食べていただく機会とスタッフによる接客を通して、海の持続性をお客様と一緒に考える役割を担いたいと思っています。(石橋歩/d47食堂)

北海道苫前町「ミズダコ」のザンギとタコ飯 2023年6月23日(金)~8月下旬 提供 ※数量限定・なくなり次第終了
海の持続性を考える サステナブル・シーフード


 
セールス&コミュニケーション
d47 MUSEUM|d design travel KANAGAWA関連イベント
子供たちの歌声で感じる、神奈川県三崎の魅力。

神奈川号関連イベントとして、トークとライブを開催。「ミサキプレッソ」の店主であり、地元の子どもたちで構成される「かもめ児童合唱団」のプロデューサーでもある藤沢宏光さん。神藤編集長とのトークでは、藤沢さんが三崎に移住した際のお話や、合唱団をプロデュースされた経緯などを伺いました。また、かもめ児童合唱団のライブでは、普段から発声練習を大切にする子どもたちのおおらかで感情豊かな歌声が、大人たちの心を揺さぶる時間となりました。今後もその土地の活動を紹介しながら、現地へ訪れるきっかけづくりに取り組んでいきます。(長島加奈恵/d47 MUSEUM)

かもめ児童合唱団が、渋谷ヒカリエにくるっ! 2023年6月24日(土)開催


 
セールス&コミュニケーション
東京|職商人講座
「祇園ない藤」に学ぶ、履物文化とものの選び方。

京都・祇園で140年以上の歴史を持つ、老舗はきもの匠「祇園 ない藤」の五代目・内藤誠治さんをお招きし、職商人講座を開催。日本の履物文化や機能、「JOJO Naitou」をはじめとしたものの選び方についてお話しを伺い、自分だけの一足をつくる「お誂え会」を開催しました。「JOJO Naitou」を構成する4つのパーツの色合わせは、その時の流行りでは無く、本当に自分に似合うものは何かを考えて、ものと向き合いながら選ぶ機会になったと感じています。(金藏未優/D&DEPARTMENT TOKYO)

職商人講座「祇園 ない藤」にならう、ものの選び方 2023年6月3日(土)、4日(日)開催


 
セールス&コミュニケーション
富山|オリジナルメニュー
和歌山「かどや」のはちみつと梅干しを使ったメニューを開発。

毎年開催している、和歌山「かどや」の催事に合わせて、商品を使用したオリジナルメニューを開発。「有田みかんはちみつ」や「はみだし梅 赤しそ」を使用した、ポークジンジャーやパスタを提供しました。お食事の帰りに商品を購入される方もいらっしゃり、実際に味わうことで分かる、美味しさを伝える機会となりました。(田中陽子/D&DEPARTMENT DINING TOYAMA)

→ Instagram|新生姜のポークジンジャー 新生姜のはちみつ漬け添え 2023年6月12日(月)~25日(日)提供
→ Instagram|しらす、キャベツ、オリーブのアンチョビソース はみだし梅添え
2023年6月20日(火)~25日(日)提供


 
セールス&コミュニケーション
富山|知多木綿 × 藍染め屋 aiya
知多と富山のものづくりが出合う、特別企画を開催。

ギャラリーで開催した「知多木綿の白い布展」に合わせて、富山県の藍染作家「藍染め屋 aiya」に知多木綿を染めていただく特別企画を開催しました。手ぬぐいや浴衣など、日本の伝統和装に使われる知多木綿。愛知県の知多地域で織られた白い生地が、各産地で加工され、私たちの手元に届きます。展覧会では、染める前の白い生地の魅力をご紹介しましたが、染めることで織り模様が一層美しく浮かび上がり、用途も広がることから、染めのサービスを行いました。ご協力いただいたのは、「天然灰汁発酵建て」で藍染を手がける「藍染め工房 aiya」の南部歩美さん。知多と富山のものづくりが手を組み、より一層生地の魅力を楽しんでいただくことができました。(進藤仁美/D&DEPARTMENT TOYAMA)

知多木綿 × 藍染め屋aiya ~2023年6月11日(日)
知多木綿の白い布展  2023年4月21日(金)~6月11日(日)開催


 
セールス&コミュニケーション
三重|ナガオカケンメイ うつろう白のプラスチック
内田鋼一さんとの作陶、「白」をテーマとしたプラスチック。

三重店から徒歩5分、VISONのアトリエエリアに佇む「白」をテーマとしたギャラリー「泛白」での個展に向けて、ナガオカケンメイと内田鋼一さんの共同作陶が始まりました。今回は、プラスチックの経年変化を楽しむプラマグの型を使った陶器のプラマグが、限定50点で2人の手から生まれます。プラスチックと陶器、素材は全く違っても、大切にすればどちらも一生モノになりえること。デザイナーと陶芸家である2人に共通する「ものに対する想いや関わり方」にも注目しています。(高田弘介/D&DEPARTMENT MIE by VISON)

ナガオカケンメイ展「うつろう白のプラスチック」 2023年7月18日(火)~7月30日(日)開催
→ Instagram|Gallery 泛白 uhaku

\ 7月18日(火)はトークショーとTAKIVISONを開催 /
ナガオカケンメイ × 内田鋼一|記念トークイベント
14:30~ トークショー(D&DEPARTMENT MIE)
20:00~ TAKIVISON(D&DEPARTMENT MIE by VISON前広場)


 
セールス&コミュニケーション
京都|スイーツ開発
京都の食材を発信、「山田製油のごまパフェ」を開発。

京都食堂の6月のパフェは、「山田製油のごまパフェ」。よくあるごまパフェではなく、京都食堂でしか味わえないパフェを食べてもらいたい。その思いから、オリジナル商品「ごまがら実山椒佃煮」を使うことを考え、アイスと蒸しパンに。心配していた全体の調和も取れ、オリジナルのパフェが完成しました。佃煮をスイーツに使うという発想の転換で、今後も京都の食材をパフェから発信していきたいと思います。(成田和弘/D&DEPARTMENT KYOTO d食堂京都)

→ Instagram|山田製油のごまパフェ ~2023年7月6日(木)提供


 
セールス&コミュニケーション
京都|パタゴニア「Worn Wearリペアイベント」
直して使い続ける、パタゴニア京都ストアと連動企画を開催。

「新品よりもずっといい」というコンセプトのもと、パタゴニアが取り組んでいる衣服を修復するプロジェクト「Worn Wear」。パタゴニア京都でのポップアップに連動して、京都店でもリペアイベントとトークショーを開催しました。トークショーでは、ゲストに桶屋近藤の店主・近藤太一さんをお招きし、3社に通じる「ながく使う」「直して使う」取り組みを紹介しながら、これからのものづくりについて考える機会になりました。一緒に取り組む仲間を増やしながら、直せる「技術」を残し、直して使い続ける「文化」を育てていく。今回のイベントをきっかけに生まれた繋がりを大切に、京都店でも新しい文化を育てていきます。(下野文歌/D&DEPARTMENT KYOTO)

パタゴニア WornWear リペアイベント 2023年6月8日(木)~6月12日(月)開催
ながく使い続けるものづくり 2023年6月10日(土)開催


 
リサーチ&アーカイブ
鹿児島|生産者訪問
久留米絣の生産地、福岡県の織元を訪問。

6月開催のNIPPON VISON MARKET「福岡 久留米絣の現代風もんぺ」に関連して、福岡県筑後市に工場を構える「久保かすり織物」を見学しました。現在3代目の久保竜ニさんは、たて糸のみくくり糸を使用して柄を表現する「たて絣」に特化した久留米絣を作っており、きれいに揃った美しさが特徴です。1本の糸が久留米絣として完成するまでには、20以上の工程が存在し、膨大な手間と時間も織り込まれています。伝統を未来に継承していくため、新しい素材や柄などにも挑戦し「久留米絣」の魅力を広げる活動を、今後も応援していきます。(桑原宏成/D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA)

NIPPON VISION MARKET 福岡 久留米絣の現代風もんぺ 2023年6月1日(木)~6月27日(火)開催


 
セールス&コミュニケーション
沖縄|八重山交布(ぐんぼう)のもののまわり関連企画
光に透け風を切る、真南風。

西表島で「紅露工房」を主催する染織家の石垣昭子さんと、北インドと東京を拠点に活躍する「真木テキスタイルスタジオ」主催の真木千秋さん、「Afa」代表で衣作家の真砂三千代さんが、理想のものづくりをカタチにした伝説のブランド「真南風(まーぱい)」の展示会を開催。16年の時を経て、熟成した3人の作り手による新しいカタチの衣をご紹介しました。今後、さらに進化を遂げていくであろう3人のご活躍を、これからも追い続けていきます。(田口陽子/D&DEPARTMENT OKINAWA by PLAZA3)

八重山交布(ぐんぼう)のもののまわり -西表島の循環するくらし持続可能なモノづくり-  2023年5月31日(水)~7月3日(月)開催
真南風展示会 2023年6月3日(土)~6月7日(水)開催