高野竹工のもののまわり
山に囲まれた京都は、盆地特有の寒暖差のある気候により良質な竹の産地として知られています。平安時代から建材や垣、簾など随所に利用され、茶道具を製作するのにも欠かせない素材として、竹は重宝されてきました。文化都市としても恵まれた環境の中で、今日までその技術は脈々と伝えられてきました。

高野竹工は、竹の産地として知られる長岡京市に竹林と工房を構え、「良い商品を目指すなら、素材も納得いくものを使いたい」というものづくりに対して妥協をゆるさない姿勢から竹林の管理、伐採、商品化するまで一貫して行っています。一つの製品が私たちの手元に届くまで育成の期間から乾燥、加工までを換算すると、10年以上もの年月がかかります。そのため実際に現場で竹林を管理する「伐り子(きりこ)」は、常に10年後、20年後を見据えて日々取り組み、伐り子がいることで竹それぞれに現れる自然の美を取り入れたものづくりが実現しています。

3度目の開催となる今回の展示では、高野竹工のまわりにある産業としての歴史や、茶道具を扱う背景、「伐り子」の仕事についてご紹介します。

高野竹工のもののまわり

日程
2022/12/09(金)~1/29(日)
時間
11:00~18:00(火・水曜休)
場所
D&DEPARTMENT KYOTO SHOP Map D&DEPARTMENT KYOTO

●お問い合わせ:075-343-3217(京都店SHOP)

※12/28(水)~1/1(水)は休業いたします。
1/2(木)~1/3(金)は短縮営業(営業時間11:00~17:00)
1/4(水)は休業します。1/5(木)から通常営業(営業時間11:00~18:00)になります。

社会状況によっては、予告なく営業日時を変更する場合がございます。ご来店の前に最新情報をご確認ください。
最新の営業情報は【こちら】

d SCHOOLわかりやすい竹林
2023年1月13日(金)18:00~19:00
高野竹工の伐り子・東前りささんをお招きし、そもそも竹ってどんな植物なのか?というところから、竹林業、京都の竹林の特徴について、伐り子という職業ならでは視点で語られる竹の魅力に迫ります。
日々竹と向き合い、対話をしてきた東前さんから、竹林ではどういう風景が日々見れるのか。生態系との共存などのお話や、東前さんの考える循環についてもお聞きしていきます。

・定員:10名
・参加費:税込¥3,000(お茶とお茶菓子、煤竹の箸置付き)
申し込みはこちらから
\展示中連動イベント/
会期中、d 食堂 京都で竹の器をお使いいただけます
展示開催中は、京都に古くから伝わるお正月限定の大福茶を、竹の皮を削ってつくられた錫蒔地のカップとともにd食堂京都にてご提供します。
お席でくつろぎながら、軽く丈夫で、保温性に優れた竹の艶やかな手触りをお楽しみください。

※混雑状況によってはご用意できない場合がございます。あらかじめご了承ください。
高野竹工のもののまわり

高野竹工

高野竹工は1973年に創業。創業者で茶道具職人であった高野忠男さん(平成22年没)は、自然の竹の美を茶道具に取り入れた千利休の心眼に深く感銘を受けこの道に入りました。高野竹工創業後は、ものづくりの素材を見極める感性や道具へと仕立てるさまざまな技を職人たちに伝え、現在は茶道具だけでなく日常生活の道具などさまざまな技術を持った職人が在籍し、ものづくりへの真摯な姿勢で竹や素材自身の持つ魅力を伝え続けてきました。