134:次へ進める応援

オーケストラはどうやって練習しているのかを知りたくて、たどり着いた練習の様子に感動してブログに書いてそれが書籍となり、それを読んだオーケストラの人が僕を訪ねてきてくれました。それが日本フィルとの出会いであり、特命の山岸さん、佐々木さんとの出会いでした。この二人の出会いから僕はよりオーケストラを好きになり、他のオケとの大きな違いの一つ「スポンサーの都合で切り離され、それでも演奏をやめなかった戦う楽団」としての日本フィルがなんだか大好きになり、d design travel東京号に書き、その取材中にスポンサー無き時代を九州の人たちが「九州公演」として支えてくれたこと、そして、その一箇所「福岡大牟田市」にすごい人がいることを知り、鳥肌が経ちました。40年以上も個人経営の喫茶店でひとり、日本フィルを呼び続け1,000枚近いチケットを売り続けている人、コーヒーサロン原の上野さんを知り、とにかく応援したくて何が一番インパクトがあるかを考えて東京から車で(16時間くらい)毎年行こう、ということを続けることに。そしてその間、上野さんから若い冨山さんにバトンが渡され(これも色々とあって大変でしたが・・・)ついに九州公演は49回を迎え、無事に終え、来年はいよいよ50回。おそらく僕も60歳になるここを一つの節目にしたいと思っているわけですが、ここまで皆さんの様子をみて感じることは「前に向かって次に進める応援」だということです。これはどんなことにも当てはまります。頑張ろう、頑張ったねはできます。問題は「次につなげようとする具体的意識」です。オリンピックの各種目のゴールも、「それをまた超えたい」と思える様子が作られることで続いていく。この49回、50回というのも、何も考えずに刻むことは普通にあります。でも、どこに向かい、何を達成し、次は何か。少なくとも50回には必ず大牟田市民会館の1,500席を満席にすること。そして、それを達成した後、どうしていくかを具体的に考えること。そこに「続ける」「続く」の楽しさ、醍醐味があるのです。「いつやめようか」とか考えず、次は、次は、としていく。簡単なようでとても難しいことだと思います。ぜひ、来年2025年の2月(おそらく10~20日の間)に、一緒に大牟田へ行きましょう。1年後のことですが、僕も60歳になります。祝ってください。ね。