平形めし茶碗のもののまわり

400年以上の歴史を持つ窯業地、長崎県波佐見町でつくられている平形めし茶碗。日本を代表する陶磁器デザイナー森正洋の代表作のひとつで、1992年の販売開始から今日まで、多くの人に愛され続けています。

 

「お茶碗は深型で、ご飯をのせて使うもの」という既成概念を打ち破る広口で浅型の形状は、白米だけでなく、汁ものやサラダ、フルーツなど、盛り付ける食材を問わない、自由な発想を生む器となりました。森正洋は三年間、「椀形」「くらわんか形」「平形」の三種類の原型を持ち歩き、行く先々でどの形で食べたいか尋ね、8割以上が浅い形状の平形を選んだことから、この形状が生まれたというエピソードがあります。また、彼が長い年月をかけて取り組んだ釉薬の研究成果から、300種類以上の様々な色や絵柄が生まれ、今でもひとつひとつ職人の手作業によって絵付けされています。

 

会期中は約100柄の平形めし茶碗に加え、彼の「言葉」の展示を通して、ものづくりへの思いを紹介します。時代の変化に寄り添いながら、誰にとっても使いやすいものを生み出すことに努力を惜しまない、森正洋のものづくりへの想いを感じていただければと思います。

平形めし茶碗のもののまわり

日程
2023/4/28(金)~5/30(火)水・木曜定休
時間
12:00~18:00
場所
D&DEPARTMENT TOKYO Map 東京都世田谷区奥沢8-3-2

●お問い合わせ:03-5752-0120(東京店)

\東京店・会期限定販売/
会期中はデザイナー 森正洋が作り上げた製品を一つでも生活に取り入れていただきたく、「平形めし茶わん」に加え、普段はD&DEPARTMENTではお求めいただけない商品をセレクトいたしました。この機会に是非、お手に取りください。
①森正洋デザイン フリーボウル
1998年にデザインされた小皿でも小さなボウルでもある不定形の器。柄は10柄あり、それぞれ少しずつ異なる形、異なるレリーフの入り方をしています。長径11~13cmの器はおつまみやお惣菜の取り皿としても自由に多用途にお使いいただけます。現在は生産していない為、在庫限りで販売終了です。

②ひとつひとつの個性を楽しむ、「多様な」ユニバーサル多用皿とラブバード(箸置き)
生産の過程で発生する鉄粉と呼ばれる小さな黒点や小さなくぼみなどで検品時にはじかれてしまうB品。特にユニバーサル多用皿やラブバード箸置きは、シンプルなデザインが故に、これまで数多くのB品が倉庫に眠っていたといいます。しかし、それらを、“ひとつひとつ個性があるもの”として捉え直し、会期限定で販売します。この世にひとつしかない、自分だけの商品を探しに来てください。
平形めし茶碗のもののまわり

森正洋

1927年佐賀県塩田町生まれ。多摩美術大学の工芸図案科で学び、卒業後は長崎県窯業指導所を経て1956年に白山陶器デザイン室に入社。陶磁器デザイナーとして、およそ半世紀にわたって日常使いしやすい器を生み出す。グッドデザイン賞や国内外のコンペティションなど110以上の受賞作がある。1978年に退社後もデザイン教育に関わり、後進の指導や育成などで活躍した。

平形めし茶碗のもののまわり

デザインモリコネクション

2001年4月11日、森正洋・中山廣文・小田寛孝により設立。陶磁器デザイナー・森正洋のデザインした製品を長く使い続けてもらうために活動。森正洋のデザインに関わるすべての人の幸せを実現することを目指している。

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