漆器「めぐる」のもののまわり

自然のリズムに沿ったものづくりで

みんなが繋がり、漆のある里山を育てる器

福島県会津地方は積雪が多く、水と土壌に恵まれています。この土地柄を活かし、およそ400年前、会津の藩主であった蒲生氏郷公が木地師や塗師を呼び寄せ、漆の木の栽培から加飾までの漆器産業を生み出しました。漆は縄文時代から日本人の暮らしや文化に重宝され、漆器づくりだけでなく、お寺の修繕、接着剤や錆止めとしても使用されてきました。現在、国内で使用されている漆のうち、国産漆の比率はわずか数%で職人も減少しています。そんな中、「めぐる」では「適量・適速生産」を掲げ、職人が安心してものづくりをできる仕組みづくりや、漆の木の植栽活動に取り組んでいます。

今回の展示では「めぐる」の活動や、そこに関わる多くの職人たちをご紹介しながら、年に一度の受注会をおこないます。また、漆器は塗り直しや補強などのリペアをすることで、ながく使い続けられることも魅力の一つ。今回は、店舗や家庭で使われずにいた漆器をリペアし、再度価値を生み出すことで、一点物としての限定販売も行います。器を育てることで、日常生活が豊かになり、私たち自身も育てられる「めぐる」の商品。その活動を学ぶとともに、「めぐる」ならではの製作過程を一緒に楽しむことや、使い込むことでの経年変化の魅力を知っていただければと思います。そして、触り心地を直接感じていただきながら、漆器のある暮らしを選択するきっかけになれば幸いです。

漆器「めぐる」のもののまわり

日程
2024/1/2(火)~3/31(日)
時間
10:00-20:00
場所
D&DEPARTMENT FUKUSHIMA Map こおりやま観光案内所

漆器「めぐる」のもののまわり連動企画
d SCHOOL わかりやすい会津の漆
自分にあう箸づくりワークショップ
2024年2月23日(金・祝)
漆器「めぐる」の代表である貝沼 航さんと、猪苗代町にて漆器を制作する漆掻き職人兼、塗師の平井 岳さんをお招きし、会津の漆を使ったお箸づくりを開催します。
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漆器「めぐる」のもののまわり連動企画
d SCHOOL わかりやすい会津漆器
めぐるの器を学び、味わう会
2024年3月23日(土)
漆器「めぐる」の代表である貝沼 航さんをお招きし、トークイベントと食事会を開催します。
申し込みはこちらから
漆器「めぐる」のもののまわり

漆とロック株式会社/漆器「めぐる」

漆器の作り手と使い手のつなぎ役として、漆が持つ魅力を伝えながら、現代の暮らしに活きる商品づくりに取り組んでいます。暗闇のソーシャル・エンターテイメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のアテンドとして活躍する全盲の女性たちの“特別な感性”と、福島県の伝統工芸である「会津漆器」がコラボレーションして誕生した漆器「めぐる」は、心地よい肌触りや口当たり、そして抱き上げたくなる優しいかたちが特徴です。

「めぐる」公式サイト:https://meguru-urushi.com/