D&DEPARTMENT TOYAMAでは、2年ぶりの開催となる平形めし茶碗の特集。今年は、平形めし茶碗100柄の他、平形めし茶碗を生み出した陶磁器デザイナー・森正洋氏が手がけた様々な器も合わせてご紹介します。
森正洋氏は、佐賀県藤津郡(現・嬉野市)塩田町で生まれ、隣県の長崎県波佐見町にある「白山陶器」に入社し、数多くの器をデザインしました。窯業の産地として400年以上の歴史を持つ波佐見町は、隣接する有田町で作られる有田焼と異なり、分業制による高品質・大量生産を得意とし、日常使いに適した器で、日本の庶民の食文化も変えたと言われています。
そんな波佐見町に窯を構える「白山陶器」で、森正洋氏は「平形めし茶碗」の他にも「G型しょうゆさし」「丼シリーズ」「M型シリーズ」など、誰もが使いやすい優れた器の数々を生み出しました。晩年には無印良品の「和の食器シリーズ」もデザインしています。彼が手がけた器は、彼が亡くなった後も作り続けられ、今もなお多くの人に愛されています。その理由は、シンプルさと考え抜かれた機能性にあります。
今回の特集でご紹介する平形めし茶碗は、「茶碗」と名前がついていますが、やや平たく径が広いため、ご飯はもちろん、スープやサラダ、煮物などいろんな料理を盛るのに重宝します。色鮮やかな色、側面と内側両方に描かれた模様は、器一つで食卓が華やかになり盛り付ける楽しみが増します。そんな平形めし茶碗が、特集中は100柄届きます。
また今回はその他にも「G型しょうゆさし」や「M型コーヒーセット」、いろんなサイズの「丼」などもご紹介します。
数々の器を手に取っていただきながら、森正洋氏のデザインの精神を一緒に感じてみてください。