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琴引の塩工場に京都店スタッフで行ってきました。

自然と向き合う塩づくり「琴引の塩」

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食堂京都の2023年11月の定食は、身近な調味料である「塩」に関心をもってもらい、「いい塩梅とは何か」を体感してもらえるようにと開発した、「いい塩梅定食」です。

京都「いい塩梅定食」

イベントレポート「今日はいい塩梅」トークイベント(2022.8.4開催)

毎日、食堂で使っている塩がどんな場所で、どのようにつくられているのかを知るために、京都の北端 丹後半島にある「琴引の塩」に見学へ行ってきました。

 

「琴引の塩」があるのは、京都の最北部、日本海に面した京丹後市。大きな一本道を車で走っていると突如現れた「塩」の看板。屋根の上からはもくもくと蒸気が立ち上っていました。

琴引の塩工場の中にある売店に興味津々な京都店スタッフ達

「琴引の塩」では、塩の名前の通り近くの琴引浜から海水を汲み上げ、塩づくりを行っています。入ってみると、すぐに売店が。私たちが普段から取り扱っている琴引きの塩をはじめ、塩プリンや塩サイダーなど、塩にまつわるさまざまな商品が並んでおり、全員が興味津々です。

 

海水を蒸発させて塩を作るための大きな平釜

 

火元の温度は300~400℃。薪の材料は建築廃材を使用しています。

 

工場の中では、塩づくりが行われている真っ最中。4つ並んだ平釜に、かつぐほどの大きな木材を焚べながら海水を蒸発させていました。ひとつの釜には約350リットルの海水が入り、琴引の塩では1日で約1000リットルもの海水を蒸発させて塩づくりを行うそうです。夏場は釜からの熱気が工場内を包み、冬場は工場内が蒸気で真っ白になるといいます。外から見えた煙の正体はこの蒸気でした。

塩づくりの工程をペットボトルサイズでわかりやすく表したもの

塩づくりの仕組みはとてもシンプルで、「海水→かんすい*→水塩→塩」と4つの段階を経て塩が出来上がります。まず最初の海水からかんすいにする段階では高温で釜を炊き、浮き上がってくる石灰を取り除きます。この工程にかかる時間は約3日間。この作業に一番時間を要するそうです。次にかんすいをタンクに移し替えて保管します。そのあと再び平釜に移し替えて熱し、硫酸カルシウムや炭酸カルシウムを取り除き塩分濃度を調節していきます。最後は温度を微調整しながら、釜の中の様子を見極め、塩をすくい上げます。

かんすい*・・・海水を熱し塩分濃度を25%に調節したもの

 

琴引の塩工場で塩づくりに携わる、大塚さん

 

琴引きの塩が平釜でつくられている理由は、水面の表面積を大きくすることで、できるだけ早く蒸発を促すために使われているそうです。天日塩や岩塩、食卓に並ぶような精製塩なども工程は大きく変わりませんが、海水を蒸発させる方法の違いによって名前や種類が異なります。

塩とにがりを分離させる工程

 

海水の中に含まれる塩分は約3%。1トンあった海水もバケツ1杯ほどまで蒸発し、残された塩は30キロ程。最後は塩とにがりを分離し、乾燥させて完成です。

この方法で作られた琴引の塩は、約9割が塩。残りの1割はマグネシウムやカルシウムが残っています。精製塩と呼ばれる塩は、はじめに海水を濾過するので、塩以外の成分は取り除かれます。精製塩と天然塩の違いは、ここにあります。

「良し悪しではなく、好みです。」と大塚さんはおっしゃっていましたが、人間の体に必要なミネラル成分がバランスよく含まれているのも天然塩のひとつの魅力です。

近くの道の駅で販売されている琴引の塩工場のにがりを使用した豆腐
塩と分離したにがりは、地域のお豆腐屋さんでも一部使われているそうです。

琴引の塩工場・ソルト事業部の安井さん

 

20年ほど前から塩づくりを始められた琴引の塩工場。現在は、安井晶俊さんと義理の弟さんの大塚洋平さんのおふたりで塩づくりをされています。「特別なことは何もしていません。私たちの塩づくりは自然まかせです。地元の漁師さんは、“美味しい魚が獲れる海の水質は良いに決まっている”と言っていました」と話す安井さん。丹後の海の幸が豊かだということは、近くの道の駅やスーパーに立ち寄って、新鮮な魚介類、豊富な練り物を見るとよくわかります。

琴引浜の風景

工場見学の帰りに立ち寄った琴引浜はとても美しい風景でした。砂浜の上を歩くとキュッと鳴る砂は「鳴き砂」といい、琴引浜の名前の由来である琴の音色を思わせます。「鳴き砂」は石英という鉱物が擦れて鳴るという仕組みですが、綺麗な水や空気によって石英が洗われてこそ鳴るものだそうです。美しい海の環境を守ることが、美味しい食材をつくることに繋がっている。とても自然で、とても大切なことを実感しました。

d食堂京都では現在(2023年11月)塩の在り方と向き合うことで生まれた、「いい塩梅定食」を提供しています。京都の食を意識し、社会にも・こころにも・からだにも「いい塩梅」の定食。中央に据えた梅干しの塩味をあわせながら食べてもいい塩梅。お出汁を使い、素材のあわせ方で生まれるおいしさを感じることができます。

そして琴引の塩は、d京都店ショップでも販売しています。「いい塩梅定食」とあわせて、京都の海で作られた塩をぜひ試してみてください。

いい塩梅 丹後 琴引の塩 工場見学

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