商品詳細

アピール画像

県民一人当たりの、かまぼこ消費量が全国でトップクラスの富山県。高岡市で化学調味料や合成保存料を使用せずに練り物製造する、ねるものコーポレーションを訪ねました。

独自の路線を突き進む「ねりもの」

0円(税込)

発売日時:2021年 10月 24日 00:00

富山県

海側のスーパーに立ち寄ると、目の透き通った、朝どれの新鮮な魚が切り身よりも多く並んでいます。

通年獲れると言われているバイ貝の大きさに驚いたり、昆布締めにできない食材は無いのではと思わせるほど種類があったり。

そして、食品トレーにぺちょりとしたグレー。販売面積がとてつもなく広い。どれもこれもねずみ色。そう、魚の生すり身コーナーです。通年通してアジやグチなど様々な種類の白身の魚が、豊富に獲れる富山ならではのスーパー事情。

鍋物の具材だけでは無く、焼いたり、揚げたり。滑川の方では、お正月のお雑煮にも入れるそうです。揚げたすり身は、ととぼち揚げと呼ばれ、食卓や居酒屋さんでの人気メニュー。

富山湾と言う屈指の好漁場を持つ富山県。漁業が盛んな各地でそれぞれ独自な個性を持ち進化し続ける加工食材の一つ、かまぼこ。その存在力に気がついている人は、どれだけいるでしょうか?富山県は、県民一人当たりのかまぼこ消費量が全国でトップクラスなのです。

私事ですが、好物が練り物なので、各地方に行くと必ず買って食べる物のひとつです。

縁起物として婚礼などに用いる細工かまぼこは、かまぼこ王国と呼ばれる県にふさわしい職人技。鯛や海老、鶴、亀、梅など絞り出しを使って、ほぼフリーハンドで見事に仕上げられて行く。

富山県では、祝宴時に鯛の焼き物を引き出物として持ち帰ってもらい、それを近所にお裾分けして喜びを分かち合う風習が根付いていましたが、冷めたら美味しくない、分けにくいし何より日持ちがしない。そこで重宝されたのが細工かまぼこだと言われています。

でも、練り物といえば添加物。個人的には、添加物を使わないと作れない物だと思っていました。氷見市から高岡市へ移動した私たちは、化学調味料や合成保存料を使用せずに練り物製造する、「富山ねるものコーポレーション」を訪ねました。

地元産のタラやトビウオやニギスなどの魚に富山の旨い水。味付けには、昆布出汁と本みりんを使い魚の持つ本来の上品ですっきりとした味わいに仕上げています。着色が必要な場合は、パプリカの色素やイカ墨などを使い、添加物を使用していません、と迎えてくれたのは、代表の麻生さん。

すり身にした時に温度が上がると硬くなるため、比較的気温の低い午前中に製造を終えます。訪れた時間帯は、14時頃。工場内では、梱包作業が進められていました。

魚をすり潰したり、練ってペースト状にする臼など機械がたくさん並ぶ工場内ですが、最終的には職人さんの匙加減でほとんど決まり、作業工程はアナログ部分が多い。だからこそ、きちんと美味しい。

ん?さっきから何かが違う。あ!かまぼこ板が無い。昆布に巻かれてしっかりと固定されているから、板の必要性が全く無い。しかも、昆布の旨味成分であるグルタミン酸がかまぼこに染み込み、そのプリっとした弾力に乗ってジワジワと旨みと共にやってくるのです。

かまぼこには板がない、それが富山の常識。蕎麦屋の肴に板わさが無い、、、そんなことってあるんだなと、一瞬真剣に考えてしまいましたが。

そういえば、昨日お昼に食べた大門素麺の上に乗っていた渦巻きかまぼこ。ちょこんとひとつ浮かべるだけで、とたんに富山らしさが何倍にも膨らむ。北陸地方の練り物文化、やはり独自の路線を確実に進み続け、今後もその歩みは止まらない。

富山定食 練り物 かまぼこ

数量:

カートに追加されました。

閉じる

閉じる

お気に入りリストに追加

ウィッシュリストに登録しました。

閉じる

閉じる

この商品を買った人は、こんな商品も買っています

富山をたべる会

富山をたべる会

4,500円

定食に収めきれなかったストーリーをお届けする「たべる会」。私たちの思いが、食べることで伝わり、いつかその土地を訪れるきっかけとなってくれたら、心から嬉しく思います。

商品詳細へ
北陸ならではの発酵食「こんか漬け」

北陸ならではの発酵食「こんか漬け」

独自の路線を突き進む「ねりもの」

氷見浜には“きときと”な魚たちが水揚げされています。魚をぬか漬けにした“こんか漬け”をいただきました。

0円

氷見浜には“きときと”な魚たちが水揚げされています。魚をぬか漬けにした“こんか漬け”をいただきました。

商品詳細へ
北陸唯一の種麹店「石黒種麹店」

北陸唯一の種麹店「石黒種麹店」

独自の路線を突き進む「ねりもの」

明治28年創業の種麹屋「石黒種麹店」にお伺いしました。

0円

明治28年創業の種麹屋「石黒種麹店」にお伺いしました。

商品詳細へ
麹蓋を使った「畑醸造」の醤油づくり

麹蓋を使った「畑醸造」の醤油づくり

独自の路線を突き進む「ねりもの」

地元富山産の大豆と小麦で仕込む畑醸造。麹室を見せてらもらいながら、90年以上続く営みについて伺いました。

0円

地元富山産の大豆と小麦で仕込む畑醸造。麹室を見せてらもらいながら、90年以上続く営みについて伺いました。

商品詳細へ
水田広がる砺波の「散居村と伝承料理」

水田広がる砺波の「散居村と伝承料理」

独自の路線を突き進む「ねりもの」

お昼に伺った砺波市の農家レストラン大門で、富山の伝承料理をいただきました。

0円

お昼に伺った砺波市の農家レストラン大門で、富山の伝承料理をいただきました。

商品詳細へ

このカテゴリに属する別の商品

「IAAZAJホールディングス株式会社」見学レポート

「IAAZAJホールディングス株式会社」見学レポート

独自の路線を突き進む「ねりもの」

富山で企画・製造された「アクティブインサレーション」の“誕生秘話”と“富山愛”を熱く語ってくださいました。

0円

富山で企画・製造された「アクティブインサレーション」の“誕生秘話”と“富山愛”を熱く語ってくださいました。

商品詳細へ
株式会社リッチェル見学レポート

株式会社リッチェル見学レポート

独自の路線を突き進む「ねりもの」

株式会社リッチェルに行ってきました。

0円

株式会社リッチェルに行ってきました。

商品詳細へ
Gallery TALK vol 1 レポート

Gallery TALK vol 1 レポート

独自の路線を突き進む「ねりもの」

一言書く

0円

一言書く

商品詳細へ

この商品は、次のカテゴリにも関連付けられています。

一覧

一覧 > 行ってきました