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有機栽培で柑橘を育てる「無茶々園」をはじまりから支える片山恵子さん。山と海と共生する暮らしの中で生まれた食の知恵を学びました。

明浜の暮らしから生まれた漁師飯「日向飯」

0円(税込)

発売日時:2020年 03月 03日 00:00

愛媛県

愛媛の郷土料理を学ぶため、無茶々園の発起人のひとりである片山元治さんの奥さん、片山恵子さんもとへ伺いました。

西予市明浜町狩浜地区にあるご自宅の前には、大きな石が積み重ねてありました。

聞けば、この「おっつき石」は恵子さんが片山家に嫁入りした際に置かれたもの。女性がこの家に居座るようにと願いを込めた「落ち着き石」という言葉から、女性が嫁いで来る際、町の人が仮装して町を練り歩きながら運んで来るそうです。

早速家に上がると、台所からいいにおいが漂ってきました。

つくっていたのは愛媛の郷土料理の「ふくめん」。糸こんにゃくの上に、エソなどの白身魚のそぼろ、細かく刻んだ卵の白身と黄身、ねぎなど盛り付けた料理です。片山さんのお宅がある狩浜地区ではあまりつくらないようですが、宇和島ではハレの日によくつくるもの。

「作り慣れないから、宇和島の友達から作り方聞いたの。」と心配する素振りを見せつつ、手際良く調理をする恵子さん。冷蔵庫の中から様々な片山家の常備調味料が出てきます。

「中身は昆布、椎茸、いりこ。いりこは粉末にして冷凍保存しています。」

糸こんにゃくの味付けに、この出汁を使います。全体的に味が薄いので、みりんと醤油で濃い目に味を付けるのが、おいしくするポイント。この出汁がとても万能で、様々な料理に使うそうです。私も卵を刻むお手伝いをさせてもらいました。

白身と黄身をざるで押しでみますが、うまく行きません。おろおろする私を見て「もっと力入れてやらなきゃ!」とフォローをしてもらう始末。不器用だと見透かされてしまったようです。

最後に、そぼろとネギをきれいに4等分にして飾り付ければ「ふくめん」の完成です。

次に取りかかったのは「日向飯(ひゅうがめし)」。

最近は「宇和島鯛飯(うわじまたいめし)」という呼び名も広まっていますが、この地域には宇和海にある日振島(ひぶりじま)の漁師飯として、「日向飯」という名で伝わってきました。「ひぶり」がなまって「ひゅうが」になったなど、様々な言われがあります。

魚のよく漁れるこの地域では、自分で魚を捌いて刺身にします。鉢盛りにした刺身が余ると、漬けて、日向飯にするのだそうです。この日も昨晩刺身にした鯛を漬けていてくれました。

漬けタレにもう一味加えるのは、ここでも片山家調味料。

「これは鯛の骨からとった出汁。これも冷蔵庫でストックしてます。」

魚を身だけでなく骨からも丸ごと使いきることで、この日向飯がとてもおいしくなります。
ここにニラを入れ、卵をもったいぶらず豪快に使って、よくかき混ぜます。ようやく日向飯が完成。

茶碗にごはんをよそって、漬けタレをかけます。一口食べて、驚いたのはやはり鯛の味わいがまるっと詰め込まれた漬けタレ。思わず、3杯おかわりをしてしまうほどのおいしさでした。

恵子さんの手作り料理を囲いながら、無茶々園の話も伺いました。

恵子さんは元々農家で、現在でも柑橘の栽培をされています。無茶々園を始めたばかりの頃は、農業の傍ら事務仕事もこなし、収穫したみかんはもちろん自分たちで荷造り。15kgの箱を1日40箱詰め、それを隣町の駅まで持って行き、鉄道から全国へと発送しました。

ジュースも加工場へ原料を持って行き、自分たちでつくっていたそうです。時には商品が発酵して、ジュースの蓋が吹っ飛んでしまうこともあったと、笑いながら語ってくださいました。

「考えるのは、ここで暮らしつづけること。」山も海も繋がっていて、根っこは一緒。片山さんは、いかにこの自然を汚さず、次の世代へと残していくかを常に考えています。すべてがつながり循環しているからこそ、町の人々に活気があり生き生きと暮らしているのでしょう。これからの暮らしに大切なものは何か気付かせてもらえた、貴重な時間でした。

ランチ 渋谷 無茶々園 愛媛 無農薬

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