桂樹舎のもののまわり

富山県の和紙ののつづくをつくる

D&DEPARTMENT TOYAMA GALLERY 45回目の展覧会は、八尾和紙の伝統を受け継ぐ「桂樹舎」をご紹介します。桂樹舎がある富山県の八尾町は、江戸時代に売薬の発展とともに繁栄した和紙の産地です。薬の包装紙として重宝された八尾和紙は、丈夫で破れにくく様々な加工品に適しているのが特徴です。

 

昭和に入り、近代化の中で衰退していく八尾和紙を次の世代に引き継いだのが「桂樹舎」でした。創設者の吉田桂介さんは、民藝運動の創始者である柳宗悦や染色家の芹沢_介らと交流し、民藝の思想を学び実践された方でした。和紙に型染めを施す独特の技法と、今もなお新しさを感じる息の長いデザインで八尾和紙を再興させ、手漉きの和紙の魅力を伝えています。さらに、桂樹舎のデザインは、町の看板や暖簾、飲食店のインテリアなどなど様々な場所で取り入れられ、日常の風景として、今も富山らしさをさりげなく支えています。

 

本展覧会では、八尾和紙のものづくりを改めてご紹介しながら、桂樹舎が時代を超えて続いてきたその理由を、「桂樹舎のもののまわり」としてご紹介します。

桂樹舎のもののまわり

日程
2022/10/15(土)~12/11(日)
時間
10:00~19:00
場所
D&DEPARTMENT TOYAMA GALLERY Map 富山県富山市新総曲輪4-18 富山県民会館1F

●お問い合わせ:076-471-7791(富山店)

主 催:D&DEPARTMENT TOYAMA
協 力:有限会社桂樹舎、STRIDE、ハマ企画株式会社、株式会社山田写真製版所

吉田桂介さんが1960年に創業。故郷の八尾で衰退していた和紙産業を未来に残すため、紙を漉き、染め、加工する全ての工程を一貫して自社の工房で行っている。紙の工芸館「和紙文庫」の運営や紙漉き体験などを通して、伝統工芸「八尾和紙」を広める活動にも取り組む。