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「時間と手間をかける事によって長く使い続けられるんです」尾山製材 尾山さんの木材に対する愛情と情熱に出会いました。

「尾山製材」見学レポート

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発売日時:2018年 10月 24日 00:00

富山県

8月21日、富山県下新川郡朝日町に工場を構える「尾山製材」へお伺いしてきました。
富山駅から、車を走らせること約1時間半。尾山製材に近づくにつれ、視覚から木々の存在感、山の迫力を感じ始め、到着前からワクワクした気持ちになりました。
そして、到着すると、優しい笑顔と気さくな雰囲気が漂う尾山さんが出迎えてくれ「早くお話を聞きたい」と更にワクワク感が高まりました。
尾山製材といえば、富山店でも人気のアイテム”みつろうクリーム”を作っている会社ですが、社名の通り本業は製材業をメインで行い、木を中心とした社会を循環させる仕組みにも力を注いでいます。

まずは、富山店でも取り扱いさせて頂いている「みつろうクリーム」を作っている現場へ。最初はこのカセットコンロ一台から始めたというみつろうクリーム作り。「自社製品に塗る自然塗料を研究する過程で”みつろう”に出会った」と当時の事を懐かしそうに話して下さいました。

みつろうクリームは「人と自然に優しい」がコンセプト。研究の過程の中で、“米ぬかで床を磨く”という習慣を思い出した尾山さん。「無くなりつつある習慣だが、伝えないといけない習慣」という尾山さんの思いが、このこだわり抜いたみつろうクリームを作り出したのです。

蜜蝋は、ミツバチの巣を構成する蝋を精製したもの。尾山製材の「みつろうクリーム」が使用する蜜蝋は、蜜蝋キャンドル職人が丁寧に精製したもので、粘りが強い高品質のものを厳選しているようです。
こちらが溶かす前のみつろう。

手でこねていると、すぐに粘り気が出てきて柔らかくなります。とっても気持ちの良い感触だったので、ずっと触っていたくなりました。クセになりそうです(笑)

そして、こちらは蜜蝋を溶かしている様子。上記の固形の蜜蝋に加え、富山県産菜種油や椿油などの油分を入れ60℃くらいの温度で熱します。

溶かしたものを容器に詰める際には、ひび割れしないように2回に分けて固めていくそうで、一つひとつ手作業で丁寧に作っておられました。

このみつろうクリームが「油分」と「保湿(撥水加工)」を木に与え、乾燥によるひび割れから守り、自然なつやを出してくれるので、木材を「長く」「綺麗に」使い続ける事が出来るのです。

木製品以外にも、革製品や犬の肉球向けのみつろうクリームがあり、革靴が大好きな私は早速使用してみました。

使い方は、木製品同様、表面の埃を綺麗に落とし、布でクリームを薄く伸ばした後、綺麗に拭き取ります。少量でも綺麗にのび、力もいらないのでみるみる内に艶を取り戻し、傷も目立ちにくくなりました。拭き取り残しを減らすようにと計算された配合(椿油と菜種油)のおかげで、短時間でお手入れができ驚きました。今までは、手間がかかり、お手入れする事から避けていた私でも、あっという間にお手入れする事が出来るのでこれからは頻繁にお手入れしていきたいと思いました。おかげで、大好きな靴たちとも更に長く付き合っていけそうです。

そしていよいよ、本業である「製材の現場」を見せて頂きました。すると、更に生き生きとした尾山さんの表情と情熱に出会うことができました。尾山製材にあるたくさんの木材のお話を、一つひとつ丁寧に愛情を持って私たちに伝えて下さった尾山さん。
こちらは、ハサに立てかけて雨風にさらして、木のアクを流し、天然の乾燥をさせている木材だそうです。

「この作業をする事によって、日本の気候になじみ、長く使い続けられるんです」という尾山さんの言葉に、まさにD&DEPARTMENTの”長く使い続ける”という部分と通ずる所がある!と嬉しくなりました。

また原木の買い付けでは、小口や側面の情報しかない中で、製材後の板を想像するには、確かな目利きが必要。建具材を製材して70年余りの尾山製材では、祖父の代より、高品質な材木の確保、仕入れに力を入れているそうです。嬉しい事に、流通量の少ないと言われる富山周辺の広葉樹の乾燥材も数多く扱っていました。倉庫の中には、そんなお宝がたくさんあり、木の匂いに包まれながら癒されたスタッフ一同。

広葉樹は、直材に育ちにくく、一般的には使いにくいので、燃料としてしか注目されていませんが、”木の美しさ”、”木目の面白さ”に着眼点を置き、売れる売れないに限らず様々な材木を集めている尾山さん。山の中の環境によって多様な育ち方になるために、玉杢、縮み杢、虎斑や墨流し杢という面白い杢目が生み出されるそうです。中でも、尾山さんのお気に入り”虫食い楢材”は墨流し杢(スポルテッドウッド)により、材面に墨が流れたような仕上がるため、本当に面白く、一点もののデザインのようでした。

尾山さんは、お客様の特性とニーズに寄り添いながら「この木はこんな風に使ってほしい」「机にするならこの木がいい」などという思いを持ちながら木材と向き合っています。買い付けから、製材、乾燥と、とても手間がかかる作業ですが、誰にも負けない木材への愛情が尾山さんの活力に繋がっているのだと感じたと同時に、私自身も木材への興味がとても高まる見学となりました。

最後には、富山店店長と何やらひそひそ…まだまだお伝えする事はできませんが、面白いことを思いついたようです。乞うご期待!

11月には、尾山製材にてガレージセールも企画しています。気になる方は是非、足を運んでみて下さいね。

追伸:尾山製材のロゴは、おやまの「O」おやまの「Y」おやまの「M」を組み合わせてデザインされたものだそうですよ。見かけたらチェックしてみて下さいね。

富山 尾山製材 みつろうクリーム 

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