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d47食堂の定食も四国は3県目の愛媛へ。まずは、発酵茶「石鎚黒茶(いしづちくろちゃ)」をつくる小松町石鎚地区に向かいました。

四国の発酵茶・石鎚黒茶を受け継いで

0円(税込)

発売日時:2020年 02月 10日 00:00

愛媛県

d47食堂の定食も、四国は高知、香川と続き、いよいよ3県目の愛媛。年の瀬に、松山空港に防寒バッチリで到着した私たちにコートは要りませんでした。温暖な気候、瀬戸内海と太平洋に面して水産物に恵まれている愛媛県。東予・中予・南予と3つの地域に分かれ、その土地ごとに環境も食文化も異なります。まずは空港で買ったじゃこ天を片手に、私たちは西条市へと向かいました。

西条市は西日本で最も高い石鎚山(いしづちさん)の麓にあり、「うちぬき」と呼ばれる豊かな水資源があります。今回訪れたのは、石鎚山の中腹にある小松町石鎚地区で、江戸時代から伝承されている幻のお茶「石鎚黒茶(いしづちくろちゃ)」を求めて。その起源は謎に包まれており、古くからお遍路さんにお菓子や飲み物などを無償で施す「お接待」に用いられてきました。

徳島の「阿波晩茶」や高知の「碁石茶」と並び、「石鎚黒茶」も「四国三大発酵茶」として知られています。しかし、残された1軒の生産者が高齢を理由に手放すことにしたため、存続の危機に陥った時期もありました。

そこで手をあげたのが、取材をさせていただいた「西条市生活研究協議会 さつき会」会長の戸田久美さんのお母さん。当時さつき会の会員は、ほとんどが80代でしたが、石鎚黒茶の製造を引き継ぐことにしたそうです。

さつき会会長 戸田久美さん

「石鎚黒茶はすべて手作業で行っているんです。」

今まで何度も製造が途絶えそうになったそうです。当初はそもそも作業場がなかったり、初めてのお茶づくりで失敗を重ねたりと課題は多く、今でこそ生産量は安定してきたものの、携わっている方のほとんどは本業が別にあるなかで、お茶の製造を行っています。毎日日替わりで茶畑の様子を見にきているそうです。

石鎚黒茶の最大の特徴は、一次発酵と二次発酵の間に洗濯板などを使用して「揉む」作業にあります。この作業は他の発酵茶である阿波晩茶、碁石茶にもありません。

場所を移して、石鎚黒茶と黒茶をつかったデザートを提供する地元のレストラン「マルブン」へ。ここでは地元の農家さんを応援したいという想いから、石鎚黒茶と黒茶をつかったデザートを提供しています。


石鎚黒茶とデザート

早速お茶をいただくと、酸味のある味と爽やかな香りが広がり、癖もほとんどなく飲みやすい。戸田さんから砂糖を入れても美味しいですよと勧められ、半信半疑で少し入れてみると、味も少しまろやかになって紅茶のような味わいに。カフェインも少なく、花粉症の症状を緩和する効果も期待されているので、子どもから妊婦の方にもオススメだそうです。

今でこそ地元の高校生や大学など、地域が一丸となって石鎚黒茶を応援しようと様々な取り組みを行っていますが、まだまだ認知度は高くありません。

「多くの人に石鎚黒茶のことをもっと知ってほしい。」

戸田さんの思い、そして石鎚黒茶の文化をつなげていきたいと心に刻んだ、愛媛定食取材の始まりでした。

愛媛定食は、d47食堂で3月4日(水)から提供開始します。お楽しみに。

発酵 茶 日本茶 愛媛 郷土料理

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