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『もうひとつのデザイン ナガオカケンメイの仕事』トークイベント レポート(前編)

『もうひとつのデザイン ナガオカケンメイの仕事』トークイベント レポート(前編)

0円(税込)

発売日時:2018年 04月 05日 00:00

東京都

2018年3月22日(木)に青山ブックセンターで開催された『もうひとつのデザイン ナガオカケンメイの仕事』刊行記念トークイベント。たくさんの方にお集まりいただきまして、最後には10本近くの質問が続き、質問コーナーだけで1時間に!トークの内容を一部抜粋して、章立てでレポートいたします。

『もうひとつのデザイン ナガオカケンメイの仕事』トークイベント レポート(後編)はこちら
2018年7月16日(月・祝)大阪の梅田蔦屋書店にて開催のトークイベントの詳細はこちらから

 


 

【はじめに 本について】
ナガオカ まず、この本ができた経緯なんですが、岐阜のギャルリ百草で、2017年末に僕の個展を開催する話をいただきまして。ギャラリーを主宰する安藤雅信さんに「なぜ僕なんですか?」と伺ったら、僕のやっていることは「もうひとつのデザイン」だとおっしゃられたんですね。自分の生前葬のつもりで展覧会を開催したところ、図録が必要だなということになり、この本をつくりました。本当に、自分の棺桶に入れたい本です。

「ナガオカケンメイ展」についてはこちらから

 

 

【見つけ出す】
・見つけ出そうとする
・作らなくていいものは作らない

ナガオカ 誰も見向きもしないものがすごく好きで、見向きもされないものを見つけ出してきて、こういうアプローチだったらいけるかもって考えるくせがあるんですね。とにかく、見つけ出すっていう意識がすごくあります。誰も見向きをしないものに普遍性を見出しながら、D&DEPARTMENT っていうお店を発想することで、これは絶対社会にアプローチできるというふうに考えて、お店をつくっていきました。

 

 

ナガオカ 例えば、これは、愛知県のカリモクが出している椅子です。僕が「Kチェア」と名前をつけましたが、昔は品番でしかなくて、名前もついていませんでした。これをリサイクルショップで見つけ出してきたときには、廃盤になることが決まっていたんですけども、アプローチの仕方を考えれば絶対売れるって思ったんですね。そして、いま、とてもよく売れています。
デザインしなくていい、新しくつくらなくていい時代に、そのなかでデザイナーやクリエイターがやるべき「もうひとつのデザイン」のひとつに、何かを見つけ出すっていうのはあるかなって思います。それから、作らなくていいものは作らないというのを改めて意識するっていうのも、必要なんじゃないかなと。作らなくていいものは、既に作られているのですから……。

 

【新しく名前をつける】
・社会性(地域性)を名前で背負わせる
・名前を更新して継続させる
・名前を変えて、新しい思考を生む
・古臭くなった仕組みを名前で変える

ナガオカ 僕が原デザイン研究所にいたとき、デザイナーの原研哉さんから教えていただいたことに〈名前をつける〉、〈展覧会化する〉、〈書籍化する〉、この3つがあります。自分で面白いアイデアを思いついた時に、展覧会化できて、書籍化できて……。書籍化するっていうことは、その本が売れるかってことですよね。出版社の編集会議にも通るような売れる本かどうかっていうのはいつも意識しています。
あとは、最後に名前をつける、と。思いつきのふわふわしたプロジェクトであればあるほど、凄くわくわくする名前をつけて、みんながそれをイメージするようにする。

 

ナガオカ ”FROM LIFESTOCK”というのは、デッドストックからきた言葉遊びなんですけど、デッドストックと言うのはやめて、もっと前に向かった在庫という意味で名前をつけました。日本中に余っている布などを回収して、今の市場にあうようなものに変えていくプロジェクトです。

 

 

ナガオカ 名前をつけるというのは、新しいジャンルをつくるっていう意識ですよね。社会性や継続性と結びつける。その名前をつけることによって、社会と結びついている感じがする。名前をつけることによって、それってこういうことかなと、考えさせる。D&DEPARTMENT PROJECTという社名も、会社名だけどPROJECT。どういうことだ?、と。その完成されていない、何かやっていきながら、方向をシェアする、そういうこともあるかなと思ってつけました。作らないで作るには、名前を変える、というのはあるかなと思います。

 

(その他、トーク内で登場したプロジェクト例。リンク先は参考情報。)
60VISIONsampling furniture/USED G/DESIGN BUSSAN NIPPON

 

 

【再利用してつくる】
・再利用を新しい市場に見せる
・マス発想をパーソナライズ
・再利用は国の個性の戦略に

ナガオカ 世の中のゴミのほとんどは、デザイナーがつくりますから、デザイナーとしてどうするべきか思おうということです。例えば、D&DEPARTMENTのお店のショッピングバッグは完全にリサイクル。お客さまの押入れの中にあるものを、定期的に持ってきていただいて、それに社名が入ったテープを貼って使ってます。よく、「真似していいですか?」と聞かれるんですけど、どうぞ真似してください!「うちの紙袋に何してくれんだよ」って言われるかなってドキドキしながら始めたんですけど(笑)、これって意外と怒られないんですよね。

 

 

ナガオカ また、私たちは大量に洋服を買い、捨てています。その大きな原因のひとつが、流行色です。自分のかっこいいTシャツがどんどん色褪せてしまって、外で着られなくなったり。それなら、流行色に染め直そうというプロジェクトをやっています。

染め直しのプロジェクト「d&RE WEAR」の詳細はこちらから

 

ナガオカ 再利用のイメージを変えるということ、もともとマスに対して作られたものを、パーソナルに変えようということですね。あとは、再利用で先進的な国はたくさんありますけど、日本らしいセンスでの再利用も良いなと思います。

 


 

後編につづく
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もうひとつのデザイン ナガオカケンメイの本 

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