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日本の織物と生地産地の個性を伝える FROM LIFESTOCK
日本の機織り産地には、作った後に保存されている生地やサンプル在庫など、たくさんの「使える在庫」があります。まだまだ使えるのに、在庫としてたまり続けていくものや、流行が過ぎたことで価値がないと思われてしまっている生地「デッド(DEAD)ストック」を倉庫から出し、「ライフ(LIFE)ストック」、つまり「生きた在庫」と呼び、その価値を活かした次のものづくりに繋げていこうとするプロジェクトが、2014年から展開している「FROM LIFESTOCK(フロム ライフストック)」です。
D&DEPARTMENT ファッション部門コーディネーター 重松 久恵
産地に行き、機屋さんの倉庫に入って、大量にある生地見本や残布を見てきました。このままでは処分されてしまう生地を活用し、売り場という舞台に出せないものかと、このプロジェクトを2014年にスタートしました。その土地らしさや強みを活かした商品開発を心がけていますが、自分の県でこんな生地が作られているというのを知ってもらう活動にもなっています。商品を製作している産地の皆さんやコラボしてくれている企業の皆さんの協力、そしてスタッフやお客さんがものづくりに参加するなど、活動の輪が少しずつ広がってきています。この交流からオリジナル商品が生まれるなど、次に繋がるきっかけとなるプロジェクトだと思っています。
ハタオリマチフェスティバル2019
ハタオリマチフェスティバル2019は、台風の影響により開催が中止となりました。詳しくはハタフェス公式サイト・SNSにてご確認ください。(2019.10.10更新)
ハタオリマチフェスティバル(通称ハタフェス)は、山梨県富士吉田市の古き良き街の中で開催する秋祭り。今回、山梨郡内産地の機屋のみなさんと、FROM LIFESTOCKのプロジェクトでハタフェスに出店します。定番のトートバックをはじめ靴箱など、個性豊かな郡内産地のテキスタイルを使ったスペシャルなアイテムを揃えました。
会期:2019年10月12日(土)13日(日)※台風により中止 会場:山梨県富士吉田市 小室浅間神社/日本ステンレス工業富士吉田支店/中村会館/下吉田商店街の空き家/新世界乾杯通り/中央まちかど公園 ほか→ハタオリマチフェスティバル2019公式サイトへ
富士山テキスタイルプロジェクト
テキスタイルデザイナー鈴木マサル氏監修のもと、山梨ハタオリ産地×東京造形大学テキスタイルデザイン専攻による注目の産学協同開発プロジェクト。11回目となる今年は「ハタオリ大学 meets D&DEPARTMENT」と題して、機屋さんと学生がペアとなり”D&DEPARTMENTで販売する商品企画”というテーマのもと、商品開発にのぞみます。今年度のプロジェクトから生まれた素敵なテキスタイル作品にもご注目ください。
技術と個性のつまった各地の生地産地
日本各地で個性を育んできた機織り産地。FROM LIFESTOCKプロジェクトに一緒に取り組んでいただいている産地をご紹介します。
群馬県|桐生産地
古くからの織物産地で、着物の反物や帯地などの絹織物、戦後は輸出向けの婦人服地で大きく成長。レーヨンを中心とした多種多様な複合ジャカード織物が特徴。現代の多様なニーズの変化に応え、最新の技術を用いた織物の開発が盛んに行われている。
新潟県|見附産地
新潟県にある7つの織物産地のうちの1つ。太い綿の先染め織物が中心の産地で、多様な品種を生産する。昭和初期に途絶えた「見附結城」の復刻に取組み、新たな産地ブランドとして育成を進めている。
富山県|富山産地
下着用のニット生地では国内トップシェアを占める。絹・綿・麻織物の伝統的な基礎技術をもとに、合成繊維やニット生地など、高機能な産業用資材やスポーツ衣料用素材を多く作っている。
福井県|福井産地
もともとシルク織物の産地だったが戦後、 合成繊維の開発へ転換し、合成繊維では 国内最大の生産量を持つ。世界のデザイナーが注目するファッション素材からスポーツ衣料、建築や航空機などに使われる産業資材まで幅広く開発され、最先端技術が特徴である。
山梨県|郡内産地
江戸時代から甲斐絹の伝統技術「先染め・細番手・高密度」を受け継ぎ、織物生産が行われている。現在、郡内織物は、婦人服やインテリア、裏地の生地のほか、国産ネクタイ生地の4割のシェアを占める。近年では産地内の織物企業と東京造形大学テキスタイルデザイン専攻の学生による産学共同開発企画「富士山テキスタイルプロジェクト」が展開されている。
岐阜県・愛知県|尾州産地
古くからの織物産地だったが、明治時代、洋装の時代の流れ対応し、いち早く羊毛工業に着目したのがきっかけで、全国一の毛織物産地となった。様々な加工技術が開発され、技術の高さでイタリアのビエラやプラトーとも比較検討される。
静岡県|天龍社産地
全国生産量の95%以上を占めるベッチン、コーデュロイの産地。パイル糸をカットし毛羽立てる製法で、手触りがやわらかく厚手で光沢がある、帽子や冬服に最適。手間のかかる製造過程や環境の変化により、製造技術の継承が危ぶまれている。
兵庫県|播州産地
西脇市を中心としたシャツ地の産地。播州織と称される織物は江戸時代中期、京都西陣から技術が伝わり、綿花栽培に適していた土地で綿織物が盛んになった。先染めのチェックや縞が特徴で、国内先染め織物の70%のシェアを占める。
岡山県|岡山産地
デニム生地の産地として世界的にも有名だが、学生服の全国シェアでは80% を占める。帆布やデニム、ワークウエアなどの比較的厚めで丈夫な綿織物が多く生産される。製織から染色、縫製までさまざまな業種が集積されているのが強みで、国産ジーンズ発祥の地である。
福岡県|筑後・久留米産地
綿織物、久留米絣、はんてんの産地。久留米絣は江戸時代から伝わる日本三大絣の1つ。現代的にアレンジされたものから、伝統的手法にこだわったものまで、それぞれの方法で久留米絣が継承されている。
これまでのFROM LIFESTOCK
JOJO FROM LIFESTOCK
CUSHIONCHAIR FROM LIFESTOCK
BLANKET FROM LIFESTOCK