26 dチェジュmtg

dチェジュのプロジェクトは2018年の夏からのスタートで今は2019年2月。設計も決まり、詳細を詰めながら、韓国チームとコンセンサスを取り、オーナーである韓国の方とも意見をすり合わせる。デリケートでスピーディに一つ一つ進めなくてはならない仕事です。最初は単純に「新しいことをやろう!!」と全員、盛り上がるのですが、プランを詰めていくうちに、それぞれの思惑、そして、採算性など、リアルに色々出てきます。この「現実感」の中で「夢」「新しさ」を追求し続けるのは、本当に体力と気力のいる作業。最終的には「責任」という重たいものがちらつき始めます。

今日は1階のdチェジュ食堂の厨房のことと、2階のD&DEPARTMENTチェジュの什器、そして、同じく2階の「d hotel」のフロント周りと、宿泊者しか入れない「d&hotel store」のあり方について議論。

dは新築があまりなく、いつも「中古」としての既存物件の間取りについて、dらしいアイディアや配置を考え、完成させます。つまり、商品選定と同じく「すでにあるもの」に違う視点を加え、新しい見方、価値観を作り出すというのが、得意。なので、今回の物件もリノベーションですが、中はわりと作り込んでいて、その時に初めて「dらしい」「dらしくない」が出てきます。問題は「dらしくない」と思った時。その答えはわりと見つからないものです。「dらしい」というのは、たまたまらしさの感じられる正解に近いものが出てきたというだけで、みんな確信犯のように正解を理解し、アイディアをぶつけてきたりはしません。今日は、フロントのあり方は、なんとからしいアイディアでゴールを切れましたが、ショップに関してはわからないまま…。スキーマの担当する宮下さん、島田さんも、そして、長坂さんも「スキーマならではのかっこいいデザイン」をすると、僕に「スキーマ臭い」と言われ、そういうのはdにはいらないと思い、そこで、みんなで「じゃぁ、何がdらしさだろう」と考えていく。その「らしさ」を発見した上に、スキーマらしいコーティングを施していく。そんな思考の作業です。僕らにもdらしいデザインは、形、表現というよりも「考え方」「解釈」なので、スキーマの皆さんも大変…。しかし、本当に怒り出すこともなく、付き合ってくれます。本当に皆さん、素晴らしいし、何より優秀なのでした…。