今年も稲荷湯の桶を引き取ってきました

D&DEPARTMENTでは、都道府県ごとのトラベルガイドd design travelを年に3冊発行しています。編集部がその土地に住むように暮らし、その土地らしい人や場所を紹介しています。

2012年に発刊された東京号は、2017年に改訂版が発売されました。東京号の中で紹介されている、東京都北区にある稲荷湯に桶を引き取りに行ってきました。

この稲荷湯では、毎年正月の初湯を気持ちよく入ってもらいたいという女将さんの気持ちから、木桶を一新しています。東京店では、この桶を毎年引き取らせてもらっています。

JR埼京線板橋駅から歩いて10分。昔ながらの喫茶店が並ぶ表通りを曲がると、細い路地の先に稲荷湯の看板が見えました。

店先は、古い銭湯にみる千鳥破風造り。昭和5年に建てられた昔ながらの雰囲気が感じられます。

年が明けて間も無くに伺いましたが夕方前から常連さんで賑わっていました。
籐の脱衣籠、銭湯ならではの大きい鏡のある脱衣場に面した番台で迎えてくれた2代目の女将さん。常連さんにお年賀を渡しながら新年のご挨拶をしていました。

井戸水を薪で焚いた熱い湯の中に入れる稲荷湯、寒い日こそ天井がとても高い浴室ではいるお湯はさぞ気持ち良いだろうと思いながら、桶の保管されている倉庫へ。裏手には薪が積まれており、そこに昨年役割を終えた桶が保管されていました。

たっぷり湯がはいるこの木桶はサワラで作られています。サワラは、軽くて水に強く、桶に適した素材として昔から使われています。
木桶は湿気の高い場所を好むので、自宅で使う時も浴室にそのまま保管します。水を含んだ木桶はとてもいい香りがします。もしカビがはえてしまった時など、お手入れについてはこちらのブログも参考してみてください。

プラスチックの桶が増えた現在、銭湯の木桶は年々使用する数が減っているそう。毎年引き取らせてもらっている桶を大切に販売してゆきたいと感じました。
実は年代によってつくりも少し異なります。以前作られていた桶の底には竹が組んでありました。これがあることで木桶が丈夫になります。

例年では前の年に使われていたものを引き取らせてもらっていますが、今年は倉庫で見つかった数年前の木桶も引き取らせてもらいました。どれも状態がよく、まだまだ使えます。

東京店では、d design traval東京号と合わせて木桶を紹介しています。
木桶の販売はなくなり次第終了となります。是非店頭でご覧ください。