スタッフの商品日記 020 杉工場の屋台椅子

使い込むほどに、歳を重ねるように変化していく

福岡県うきは市吉井町にある家具メーカー「杉工場」の博多屋台椅子。その工場で出会った古い屋台椅子を復刻していただき、2017年よりD&DEPARTMENTで販売がスタートしました。現在の大手家具メーカーのライン体制では中々作れない、杉の材を職人が一つ一つ丁寧にホゾで組み、長年の感覚で釘を打ち込み組み上げています。無塗装で仕上げているので、オイルを塗ったりしながら自分で育てて経年変化を楽しむ事もできます。

左は工場内で使用されていた約50年前に使われていたと思われる屋台椅子。材は濃く変化し、角は丸くなり素敵に歳を重ねている。

つづく産業
杉工場のある福岡県うきは市は南東部の筑後地方に位置しており、北は筑後川が流れ、西は山を挟み大分県の日田市と隣接している。耳納山を筆頭に山々に囲まれているため、昔から林業・製材業の盛んな地域でした。
杉工場は、明治中期より家具製作を始め、創業当初は主に箪笥などの木製家具を作っていました。次第に生徒用机・椅子、跳び箱などの体育用具全般の製作を始め、全国の学校へ納品するようになります。昭和初期には、学校用家具工場として、当時の文部省から推薦を受け高い評価を得ました。現在は、長年の経験を活かしながら自社工場で安心・安全、人と環境に配慮した製品づくりを続けている。家具の塗装で採用されることの多いウレタン塗装は一切使わず、お子さまでも安全に使い続けていけるように、無塗装か体に有害のない植物性のオイル塗装のみを使用しています。

杉工場は「すぎこうじょう」と読むのですが、地元では「すぎこうば」の愛称で親しまれているほど、杉工場は吉井町の地元にしっかり根付いています。

屋台椅子の特徴
素材は鹿児島産の杉材で無塗装で仕上げています。キズや汚れは目立ちやすいが、木の柔らかさが特徴でお尻に優しい座り心地があります。外でご使用の場合は屋外用のオイルを塗り皮膜を作ってあげると雨や汚れが付きにくく木自体を保護してくれます。

屋台椅子の組み立ては昔からの技法で「ホゾ組み」という組み方をしています。ホゾ組みとは接合部にホゾ突起とホゾ穴を作り接合する事。そうする事で木の接地面が増え、強度が出て横揺れにも強くなります。さらに天板上から釘打ちを行います。打ち込んだ釘は使い込み錆びる事により釘自体が太くなり、強度が増し取れにくくなるそうです。

こちらはくさび打ちという技法。ホゾの突起部の先端にあらかじめ溝を作り、その溝に木のチップ(くさび)を外から打ち込む。そうする事により突起部が外に力がかかり抜けにくくなります。

時の経過により木が痩せていて隙間ができている状態。またそれより少し大きめのくさびを打ち込む事でガタつきを抑え長く使う事ができます。シンプルな見た目ですが、この椅子には昔の職人さんの知恵がたくさん詰まっています。

お気に入りポイント
D&DEPARTMENTで扱っているアイテムの一部は「~のようなもの」を意識しています。「椅子のようなもの」「棚のようなもの」です。屋台椅子は「~のようなもの」を自然に体現していて、使い方がきまっていないのが良いところ。もちろんベンチとして使う事もできるし、棚として植物を置いて使う事もできます。片手で持てる軽さと、コンパクトなサイズ感は引っ越しで部屋が変わっても色々な場所で大活躍してくれそうです。

 

屋台椅子の商品ページ

 

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