台風19号災害支援 秩父の森への支援金を募ります

先日関東を直撃した台風19号の被害により、d design travel SAITAMAのキーマンである井原愛子さんの運営するMAPLE BASEが稼働できず1週間近く営業ができていませんでした。それに伴い埼玉店では災害支援として店舗敷地を使用してMAPLE BASE in D&DEPARTMENT SAITAというPOP UP STORを3日間限定で開催しました。

この開催ではMAPLE BASEを応援したいと連日応援の声とともに多くの方が来店してくださり本当に感謝しております。

MAPLE BASEでは秩父の山で採取したカエデの樹液をメープルシロップへと加工する拠点です。ここではメープルシロップを中心としたメニューが楽しめるカフェ、メープルシロップへの加工を間近で見学できるラボがあります。

秩父の山には数種類のカエデの木が自生しています。このカエデから雪解けの頃樹液を採取しそれを煮詰めるとメープルシロップとなるのです。
このことを地元のNPO法人秩父百年の森の活動から知った井原愛子さんは、これは秩父にとって素晴らしい財産だと確信したことをきっかけに本格的な商品化を進めるためTAP&SAPを創立しました。
NPO法人秩父百年の森はTAP&SAPのパートナーとして主に山での活動を行なっています。山のカエデの木はすべてナンバリングしGPSで位置情報、樹液の採取した年、採取した量などもすべてデータ管理されています。山中のカエデは道路沿いにばかりあるわけではありませんので、登山経験のあるスタッフの足と手でそこへ向かい樹液採取のための準備、採取した樹液のタンクの持ち運びも行なっています。

 

こうして木を刈らずに山から資源を取り出しそこから生まれた利益でまた山を整備しているのです。
また、山のカエデから種を採取し、カエデの苗木を育成しています。そしてしっかりと育った苗木をまた山へと植樹しています。
こうして”刈らない林業”を継続してきながら、スギやヒノキは大きく育て、価値が高くなってから伐採をしています。”刈る林業”と”刈らない林業”を組み合わせることで効率よく山から資源を生み出し、山を整備する循環型の林業をおこなっています。

今回の台風19号の被害は秩父の山にも多数発生しています。
毎年カエデの苗木を植樹している2箇所の森のうち1箇所は道が土砂により遮断され今年は森へ立ち入ることもできません。
またカエデの樹液を採取している山中にも多数の土砂崩れが発生しており来春の樹液の採取も危ぶまれる状況です。

カエデの木は樹液を採取するまでに10年以上かかります。山の再生、整備も1、2年ですぐにできるものではありません。
山を整備することは山に木を生やし、根を張らせ、地盤を強くします。そして木はたくさんの水分を保有し山自体がダムとしての役割を果たすのです。山を守ることはその麓の町を守り、山から流れる川を守ることにつながります。

これから秩父の山を再生、整備していく為に少しでも支援ができればと考え、今回D&DEPARTMEMNT各店舗において3ヶ月の期間で募金を募ることとなりました。
今回集めた募金は各店よりD&DEAPRTMENT埼玉店が集計し、NPO法人秩父100年の森へと寄付をいたします。
店舗へお立ち寄りの際に皆様からの暖かいご支援をいただけると幸いです。