インターン日記 15

d47 MUSEUMでは、展覧会ごとにインターンを受け入れています。

そんな学生インターンの日々の様子をアップしています。今回はその第15回目。


d47 MUSEUMインターン7期生の山岸です。8月11日から開催中の「トマトが赤くなると医者が青くなる青果店-語り継がれる47都道府県の健康知恵野菜」のインターンとして、7月からお手伝いをさせて頂いています。

今回の企画では、健康にまつわる生活の知恵を持つ農作物を「健康知恵野菜」と名付け、47都道府県から集めました。科学的な根拠に基づく「効能」ではなく、人々の生活の中で伝えられてきた「知恵」に注目し、その農作物を育てている農家の方々のコメントともに紹介しています。「健康知恵野菜」についてはもちろんのこと、その背景にいる農家の方々にも興味を持って頂き、食を見つめ直す機会になれば幸いです。


インターンを初めて約2か月、出展者の方々の資料作成に始まり、前回の「d designtravel AICHI EXHIBITION」の撤収や今回の「健康知恵野菜展」の設営、会期が始まってからは実際に店頭に立つなど様々な業務に携わってきました。どれも初めてのことばかりで、どうしたらいいのかと戸惑いながら、先輩スタッフに教えて頂いて作業をする毎日です。


検品作業をする先輩スタッフ

出展者の方々の資料を作成している過程では、今回出展してくださっている生産者の方々に頂いたFAXやメール、ホームページなどから、その方の人柄や農業に対する想いを伺うことができました。例えば、震災の被害にあったイチゴ産地で、元の町の姿を取り戻そうと、再度イチゴの栽培を始めた方や、カンピョウをもっと知ってほしいと、それを用いたうどんを開発した方など、47の農作物には47の背景があり、それを「健康知恵野菜展」に来て頂いた方にも是非知ってほしいと思いました。


神奈川県「SHO Farm」仲野さんからの直筆のお手紙

前回の「愛知展」の撤収から今回の「健康知恵野菜展」の設営は、8月8日から10日の3日間で行われました。「愛知展」でたくさんの展示品が置かれている状態から2日であっという間に「健康知恵野菜展」の仕様に。商品などの運搬作業が多く、想像以上の力仕事に毎日ヘトヘトでしたが、「健康知恵野菜展」がどんどん形になっていく様子に感激しました。


「愛知展」の会場の様子

会期が始まって2週間、店頭にはこれまで3回立ち、接客を中心として品出しなどの業務を行っています。初日から多くのお客様にご来場頂いており、その中には外国人の方も多く見られます。初日は慣れない接客に戸惑い、あまり自分から話しかけることができなかったり、うまく説明することができなかったり・・・。なかなか思うようにいかずとても落ち込みましたが、それでもお客様との会話が弾んだり、自分が説明した商品に興味を持って頂いたりすることも徐々に増え、その度にとても嬉しい気持ちになっています。

「健康知恵野菜展」で販売している商品は、スタッフで試食をしたり、自分でも気になって購入してみたり、なるべく実際に食べてみています。例えば千葉県の「HAPPY NUTS DAY」のピーナッツバター。このピーナッツバターを作っているのはスケーター仲間だったという男性3人。「地元で何かやらないか。」という電話からメンバーが集まり、このピーナッツバターが生まれたそう。原材料は千葉県九十九里産のピーナッツ、海塩、てんさい糖の3つだけで、粒ありと粒なしの2タイプがあります。口に入れるとほんのりとした甘みやピーナッツの風味が広がってとてもおいしい!試食してつい買ってしまった一品です。このピーナッツバターに加えて、会場内では数種類の試食をご用意しておりますので、少しでも気になるものがあれば、ぜひお試しください!


私自身が福井県鯖江市の出身ということもあり、各都道府県に対する興味や関心、また、人口減少が進む地域における産業の衰退などに問題意識を持っていたため、d47 MUSEUMでのインターンに応募しました。これまで約2か月間インターンをさせて頂いている中で、それぞれの地域が自ら発信しているパワーに驚かされると共に、興味や関心はどんどん増していくばかりです。残り約1ヶ月半のインターンの中で、生産者の方々の想いをお客様にしっかり届け、自分もまた、そこから各都道府県の魅力を再発見できるよう、取り組んでいきたいと思っています。
「健康知恵野菜展」は10月16日まで開催しています。これから旬が来る農作物は会場でも販売予定です。ワークショップなども予定していますので、是非会場へ足を運んでみてください!