靴下産業のもののまわり -saredoの糸と靴下-

古くは大和絣の産地として栄え、現在では国産靴下の一大産地として様々な繊維産業がリンクする奈良。その地で生まれ育まれた一軒の糸商、萱澤商店の萱澤有淳さんは、家業であったで国内外の様々な種類の糸を卸すだけでなく、別注の糸の取次をするなど、商品企画も行っていました。長年靴下の生産の現場に関わり続けてきた萱澤有淳さんは、落ちわたを100%使用したリサイクルのコットンに出会い、2014年に「saredo-されど-」を立ち上げ、糸の企画から靴下、帽子などの暮らしの道具を製造しています。

 

靴下には「たかが靴下、されど靴下」という言葉があります。靴下は「莫大小」と書いて「メリヤス」編みと言う編み方で作られますが、文字通り大きくも小さくもなる伸縮性に優れた編み方です。その為丁寧に作られたものと手抜きをして作られたものはパッと見では判りませんが履き比べればその差は一目瞭然です。単なる「made in Japan」ではなく「誠実」、「正直」、「謙虚」、「繊細」と言った日本人の精神性と craftsmanship=職人気質に基づき「たかが」ではなく「されど」と思われるような、「made by Japanese spirits」なものづくりに関わり繋げて行くことを大切にしているプロダクト。

 

今回の展示では、saredoの定番商品である靴下や帽子、それらをつくるリサイクルコットンの糸など、バリエーション豊富に取り揃えてご紹介します。

靴下産業のもののまわり -saredoの糸と靴下-

日程
2022/2/3(木)~3/1(火)
時間
10:00~20:00
場所
D&DEPARTMENT KAGOSHIMA by MARUYA Map 鹿児島県鹿児島市呉服町6-5 マルヤガーデンズ4F

●お問い合わせ:099-248-7804(鹿児島店)

“落ちわた”からつくるリサイクルコットン
紡績工場では、繊維の塊のような状態である原料を、徐々に細く引き伸ばしながら撚っていくという作業が行われます。その中で針でわたを梳いて方向を整える工程で、塵の除去とともにたくさんの「落ちわた」が発生します。

その「落ちわた」を再利用して紡いだ糸が“リサイクルコットン”です。

saredoのリサイクルコットンは、独自の紡績方法で比較的毛足の長い落ちわただけで紡がれていて、毛足が長いことで甘く撚ることができ風合いが良く、製品にしても太番手ならではの素材な魅力が活きます。
靴下産業のもののまわり -saredoの糸と靴下-

株式会社萱澤商店/saredo

萱澤商店は、1948年に奈良県大和高田市で創業した糸の卸会社。取締役を務める萱澤有淳さんが企画・開発を担当し、奥様の良子さんがデザイナーとして携わるブランド「saredo」を2014年に立ち上げ。定番商品のリサイクルコットン糸は、国内の紡績工場で糸をつくる工程で出た「落ちわた」を100%使用し、独自の紡績方法で紡がれています。