スタッフの商品日記 049 HOME FABRIC カーテンリネン

生地の本来の風合いを生かしたHOME FABRICのカーテン

世の中のカーテンの多くは、防炎加工や撥水加工など様々な化学的な加工が施されてることで、テカリ感など独特の質感を持ち、人によっては薬品によるアレルギーや皮膚炎を引き起こすこともあります。
D&DEPARTMENTが提案するカーテンは、それらの加工を行わず生地本来の特徴や風合いを楽しむことができるものを選んでいます。

その中から今回は山梨県のTENJIN-FACTORY(テンジンファクトリー)が制作するリネンのカーテンをご紹介します。

昔ながらの機械から生まれるセルビッチリネンの風合い

TENJIN-FACTORYが手がけるリネンのカーテンは、アンティークリネンのような風合いとセルビッチと呼ばれる生地の両端の耳が特徴です。
良質なリネンを使い天然素材の風合いを大事に作られたTENJINのリネン生地は、洗濯することで柔らかく、白くなっていき目が詰まり風合いが育っていく為、時間をかけながら長く使い込んでいけるのも嬉しいところです。また麻素材は綿素材より抗菌性に優れており、カビや雑菌の繁殖を抑制します。

セルビッチリネンのカーテン生地は厚みが3種類。色はそれぞれ2種類の展開で、糸の細さや織り方を変えている事で、厚みや風合い、空間への光の入り方などお部屋での使い方に合わせて選んで頂けます。

メインカーテンとしてお勧めのL-1は、タテ糸に綿糸、ヨコ糸に麻糸を使う事で、しっかりとした厚みとざっくりとした表情が存在感のある仕上がりです。厚みがありながらも柔らかく透けにくく、使い込むことでより馴染んでいきます。

程よい張りと透け感のL-2は、麻糸100%で高密度に織ることで部屋に柔らかく光が入り麻の風合いも感じられます。窓際のカーテンとしてはもちろん、空間の間仕切りなどにもお勧めです。

一番薄いL-3は細い麻糸をガーゼ織りにする事でふわりと柔らかい触り心地で光を通しますので、レースカーテンにお勧めです。

この風合いやセルビッチの仕様は、シャトル織り機という機械を使って作られますが、現代の機械ではセルビッチが作れる機構の機械がない為、TENJIN-FACTORYでは旧式のシャトル織り機を使って作られています。耳部分は縫製がいらない事で二辺のみを縫う為、ほつれにくく耐久性があるのが特徴です。

山梨の富士山の麓に構えるTENJIN-FACTORY

リネンのカーテンを手がけるTENJIN-FACTORYは、山梨県の富士山の麓で織物の産地として知られる郡内産地にあります。織物産業は、古くから綺麗な水源のある場所で栄えてきた歴史があります。TENJIN-FACTORYがある郡内産地も、富士山からの地下水脈による湧き水が出ることが良質な織物作りを支えています。

TENJIN-FACTORYの小林新司さん、貴子さん

TENJIN FACTORYのHP

TENJIN-FACTORYでは、元々コートやネクタイなどの裏地やシルク地を織っていましたが、30年前にシャトル織り機に入れ替え今のリネン生地による製品の制作をスタートしました。

シャトル織り機の特徴は、横糸をシャトルに取り付け縦糸の間を端から端まで行き来することで作られています。工場見学に伺った時には、シャトル織り機のシャトルが折り返すたびに、カシャンカシャンと音が鳴り響いていました。

リネンの糸はヨーロッパ産の品質の安定した信頼性のある良質な糸を使って、染色から布作り、裁断や縫製刺繍などの国内で小ロットで生産し、D&DEPARTMENTで展開しているカーテン以外にも、様々なリネン生地を使った「ALDIN」も展開しています。

TENJINのカーテン幅は旧式の織り機で織れる96cm、長さは230cmです。
クリップで挟んで吊るすことで、すぐにお使い頂けます。

規定のサイズ以外に、東京店ではオーダーサイズのご注文も受け付けています。
オーダーカーテンの受付方法はこちら。店頭でも直接ご相談頂けます。

お手入れに関して

麻は天然素材なので洗濯すると縮む為、仕上がりサイズに合わせて縮率を計算して縫製します。その後洗いをかけ縮んだ状態で仕上がりサイズで納品している為、洗うことで繊維の目も詰まり、収縮も落ち着いていきます。
糸を先に染めてから織る「先染め」で織られている為、糸の芯まで染料がしっかりと染み込んでいますので、洗濯の際は単独洗いをお願いします。
つけ置き洗い、および柔軟剤や蛍光増白剤の使用は、色抜けや繊維をいためる原因となりますので、お避けください。

お気に入りのポイント

一人暮らしを始めたころ間に合わせで購入したカーテンを、やっと自分の好きな布(リネン)のカーテンに変えたのが2年前。我が家には三方に大きな窓があるので、カーテンを変えただけで部屋の印象がかなり変わりました。陽が入る時は、麻の経糸と緯糸の美しい線が透けて見え、幻想的に。素材独特の光沢やハリが日常を豊かにしてくれます。遮光カーテンをもう一枚かけているので、夜でも透け感は気になりません。洗濯ネットに入れればそのまま洗えるのでお手入れも楽だし、クリップで挟んだ布をかけるだけなので、引っ越しても長く使えるのが魅力です。既成のカーテンではなく、シンプルに好きな布をかけて暮らしを楽しむ、という感覚がとても気に入っています。(重松 久恵/ファッション部門コーディネーター)

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