スタッフの商品日記 034 縮絨ウールマフラー

異素材の組み合わせから生まれたふっくらと柔らかな肌触りと心地よさ

モコモコとした柔らかな表情が特徴的なこのマフラーは、キュプラと呼ばれる糸にウールを織り込み、毛織物を収縮させる「縮絨加工」によりこの独特の表情を生み出しています。
この風合いを生み出すポイントとなる縮絨加工は、収縮後のサイズ、モコモコとした質感のバランスなどを理想の表情に仕上げる為、研究と開発を重ねることで生まれています。
キュプラは、コットンの種のまわりにある産毛だけを集めて糸にしている天然由来の繊維です。水分を含むため静電気が起きにくいのが特徴の為、秋冬の衣類で気になる静電気の時期に嬉しい素材使いも特徴の一つです。
使用しているウールは、様々な色の糸を使用することで、濃淡様々な表情を見せる深みがある色合いも特徴の一つです。


つづく産業

この生地を開発しマフラーの生産をお願いしているのが、様々な生地の機屋が多数ある山梨県、富士吉田市で1948年に創業した「Watanabe Textile」です。
今に至るまで、複雑な柄が織れるジャガードやシンプルな生地を織るドビー織りなどを駆使した様々なものつくりを行ってきましたが、30年前に裏地に特化した生地作りをスタート。スーツなどの裏地で用いられるキュプラ100%の高級先染め裏地を得意としてきました。近年、裏地の生産量が減少傾向にあり新たな可能性を模索する中で、キュプラに異素材の糸を織り込むことで様々なテクスチャーの生地を生み出していき、今回のマフラーの元となる生地も生まれました。
製作したのは3代目の「渡辺竜康」さん。建築、写真、アートに精通した竜康さんの感性を生かした、現代的なデザインとテクスチャーを追求したオリジナルの生地開発やプロダクト開発を行っています。


Watanabe Textile HP

つづく仲間

富士吉田市は富士山の麓の町として、1000年以上前から織物の産地として今も続いています。
その富士吉田市の様々な機屋さんを紹介する取り組みとして、山梨県産業技術センター富士吉田技術支援センター(通称 シケンジョ)のガイドによる「山梨ハタオリ産地バスツアー」を年に3回開催されています。このツアーでは「糸・人・街に出会うバスツアー」として、ファッションブランドと機屋との出会いをつくっています。総勢38社からコーディネートをしてくれる、郡内産地で昔から続いている繊維産業の現場を直に見て、作り手の思いを聞くことのできるバスツアーです。
昨年D&DEPARTMENTもこのツアーに参加し、渡邊織物さんの工房を見学させて頂きました。
行ってきました「ハタオリ大学 meets D&DEPARTMENT PROJECT」レポート②

お手入れに関して

揉んだり擦ったりせずに、優しく押し洗いして下さい。
干す時は形を整えてから、重さで生地が伸びるのを防ぐためにハンガーにはM字干しや平干しで負荷を分散させて、風通しの良い場所で陰干しして下さい。

お気に入りのポイント

マフラーサイズは首に二重で巻けるくらいのしっかりした長さなので、日々の服に合わせて巻き方を変えて楽しんでいます。ふっくら柔らかいだけでなく軽いのもポイントで、大判のストールサイズでも重さを感じず体を包み込んでくれます。
他のウールのマフラーに比べるとチクチク感もあまり感じず、弾力のあるこのモコモコ感が素肌でも心地よくストレスフリーです。
シンプルなマフラーの形ですが、ミックス感のある糸の色感は、よく見るとわかる深みのある表情により、柄物とはまた違う個性を感じるのもお気に入りのポイントです。

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