スタッフの商品日記 030 BAG FROM LIFESTOCK

日本の生地産地の技術と個性のつまったBAG FROM LIFESTOCK
2014年にD&DEPARTMENTで始まったFROM LIFESTOCKプロジェクト
日本の機織り産地には、生地残布やサンプル在庫など、たくさんの「使える在庫」があります。まだまだ使えるのに、在庫としてたまり続けていくものや、生産の過程でどうしても出る見本生地、ちょっとした織り傷でB反・C反になってしまった生地「デッド(DEAD)ストック」を倉庫から救い出し、「ライフ(LIFE)ストック」つまり「生きた在庫」と呼び、その価値を活かした次のものづくりに繋げていこうとはじまったのが、FROM LIFESTOCKプロジェクトです。

これまでのFROM LIFESTOCKのシリーズは14種類。今回はFROM LIFESTOCKプロジェクトで最初に作られた、BAG FROM LIFESTOCKを紹介します。

一番最初にスタートしたのがシンプルな形のトートバッグです。そこから肩にもかけられる2WAYタイプや、創業初期にリサイクルの布で作っていたトートミニの復刻と、徐々に種類を増やしていき今はサコッシュ、ラゲージバッグも加わり、サイズや用途に合わせて使える5種類の展開となっています。

つづく産業

このプロジェクトの始まりは、産地に行き機屋さんの倉庫にあった、ゆくゆくは処分されてしまう大量にある生地見本や残布に出会い、何かできないかと考えた末にLIFESTOCKの商品が生まれました。

2014年の始まりから、今まで国内19都道府県の20産地、そして中国の黄山など、各産地を回りながら生地のレスキューと商品開発を行なっています。
FROM LIFESTOCKプロジェクトの商品になる生地には、傷があり商品にならなかったデッドストックの生地も使っています。何10Mも織り上げた生地でも、一箇所でも傷などがあれば不良とされ、B反、C反扱いとなって商品として世に出せなくなっているのが現状です。その中には、機械の効率化や簡略化と共に今では作るのが難しい生地や現在では作られない貴重なものもあります。

FROM LIFESTOCKプロジェクトでは、不良で使えなくなった部分以外の、使える生地の部分をできるだけ無駄にしないよう、商品として数点しか作れないような生地のものなども、細かな生産依頼や少量生産などを受けてくれる様々な協力により、商品が作られています。

 

つづく仲間
これまでの活動をすこしご紹介します。

2019年には「ハタオリ大学 meets D&DEPARTMENT」と題し、D&DEPARTMENTで販売する商品を企画するというテーマのもと、機屋さんと東京造形大学のテキスタイル専攻科の学生がペアになり商品開発を行い、産地と大学、そしてD&DEPARTMENTのトリプルコラボレーションが実現しました。
この企画と並行して毎年富士吉田市で開催される「ヤマナシハタオリマチフェスティバル」に合わせて東京店と山梨店では”FROM LIFESTOCK 2019 -山梨郡内産地-”を開催しました。
企画展では、山梨の個性ある生地を作る機屋さんそれぞれ9社の技術と個性を紹介し、それらの個性ある生地をさまざまなLIFESTOCK製品に落とし込み販売することで、山梨の生地の魅力を伝える展示となりました。
この商品開発に合わせて、dスタッフで郡内産地の機屋さんを回るハタオリツアーに参加したことで、実際に工場での作業や、生地を作る工程の複雑さ、作り手の方々に直接お話をきくことで、普段手に取る生地が作られるまでを考えさせられる、学びの深い企画となりました。

「ハタオリ大学 meets D&DEPARTMENT PROJECT」レポート①
「ハタオリ大学 meets D&DEPARTMENT PROJECT」レポート②

最近の活動として、10月16日に全国発売となる「d design travel OKAYAMA」では、倉敷市の帆布産地に取材に行き、そこで出会ったデッドストックのデニムや帆布の生地でBAG FROM LIFESTOCKをつくりました。
d design travel OKAYAMA EXHIBITION」を開催中のd47 MUSEUMでは、倉敷帆布産地のBAG FROM LIFESTOCKの先行販売中。各D&DEPARTMETの店舗にも、12月頃に入荷を予定しています。
丈夫で厚みのある帆布、使うごとにやわらかくなる風合いもぜひお楽しみください。

お気に入りのポイント
年に4回入荷するBAG FROM LIFESTOCK。毎回さまざまな生地のバッグが入荷します。普段は出会うことがない貴重な生地から、お気に入りの生地を見つける楽しみがあり、それぞれに各産地の紹介が書いてあるタグがついているので、贈る方の出身県の生地が使われているバッグのプレゼントもおすすめです。

 

BAG FROM LIFESTOCKの商品ページ

日本の織物と生地産地の個性を伝えるFROM LIFESTOCK