「出汁とり/かつおぶし」

7月6日(土)、dたべる研究所で料理教室を開催しました。テーマは、日々の食卓に欠かせないかつおぶし。講師は、鰹節問屋タイコウの代表を務める稲葉泰三さんです。まずは座学からスタートしました。
 

 
稲葉さんは、かつおぶしの目利きとして、鹿児島県近海でとれた一本釣りのカツオを原料に、良質なかつお節を生産する宮川鰹節店と二人三脚で、製造と販売を続けてこられました。

製造現場の映像や写真を見せながら、一本釣りや巻き網といった「漁法」、鮮度や脂質などによる「魚質」、煮込み具合やカビ付け環境などの「製造技術」を踏まえ、「良いかつおぶし」とは何か、教えてくださいます。
 

 
知識を深めたあとは、ほんものの味を体感してもらいたいと、稲葉さん自らかつおぶしを削ってくださいました。
 


 
削りたての香りや味わいはもちろん、節ごとに、また削りの厚さごとに、味わいが違うと驚かれる方も多かったです。
 

 
その場で削った節を使い、4種類の出汁をとりました。削り節、血合い抜きの削り節、削り節の粉、そして、削り節の出汁を煮詰めたもの。それぞれご試飲いただきながら、基本的な出汁のとり方を教わります。

「『〇〇を〇〇g入れて』なんて手順は気にしない。原料が良ければ、ぐつぐつ煮立たせても美味しい出汁はとれる」というタイコウさんの言葉に、ホッとした方も多いようです。
 


 
参加者のみなさんにもかつおぶしを削って頂きましたが、稲葉さんのように、シャッシャッとリズム良くはいかず、苦戦されていたようです。綺麗に削られたかつおぶしに慣れてしまっていますが、厚く削れてしまっても、新たな味わいを発見するきっかけになっていたらいいですね。
 

 
最後には、かつおぶしを存分に使ったお料理で、みんなで食卓を囲みました。本日のお料理は、かつおぶし乗せごはん、茶碗蒸し、旬のお野菜の揚げ浸し、お味噌汁。出汁の美味しさが伝わっていたら幸いです。
 

 
dたべる研究所では、今後も料理教室を開催していきます。次回は、7月27日(土)の「田舎寿司/高知」です。その後の予定も、ウェブにてお知らせしてまいります。お楽しみに。