岡野園 かさねほうじ茶の焙煎見学
埼玉店で販売している岡野園のかさねほうじ茶の焙煎をやっているとのことで見学にいってきました!
東大宮にある岡野園につくとふんわりと焙じ茶の良い香りがします。
風向きによっては駅までこの香りが風に乗って流れていくそうです。

もとは先代が加賀棒茶のようなほうじ茶を狭山茶で作りたいという思いから始めたそうです。しかし狭山茶ではなかなか思った味の焙煎ができず色々と試していたときに相田さんが間違えて浅く煎ってしまい、そのお茶をもう一度焙煎をかけ直したら今までにないふっくらと香ばしいほうじ茶に仕上がったことをきっかけに、今の2回に分けて焙煎する方法が生まれたのです。

 

岡野園のかさねほうじ茶は狭山茶の茎茶を使用しています。茎茶を焙煎機に入れ少しづつじっくりと直火で焙煎をします。
はじめの焙煎で茎茶をふんわり膨らませ、2度目の焙煎で香ばしく、けど焦げて苦味がでないようにギリギリのところまでを狙っていきます。
相田さんが焙煎の工程を説明してくださる中で先代のお爺様の話がよく出てきます。「祖父は鼻だけで焙煎の具合をぴたりと言い当てる。私はまだまだ鼻と目、舌を使わなければわからないけどいつかは祖父のように鼻だけでわかるくらいになりたい。」と話してくださいました。
そんなお話をする相田さんはとても生き生きとしていて素敵で、世代を継いだお茶への思いを聞いていると普段からお店に並んでいるお茶をより大切にしなくてはと感じます。
そしてこの焙煎の中で興味深いことを教えてもらいました。
この画像にある焙煎機についた粉はなんだと思いますか?食べてみるとすごく苦くて酸っぱい!
この粉の正体はなんとカフェイン。焙煎していくとカフェインがこうやって分離して出てくるのです。ほうじ茶にはカフェインが少ないのも納得です。

焙煎したてのかさねほうじ茶、このほくほくと火の入った香りは格別です。
そして茎の太い部分を食べてみても美味しいよと食べさせていただきました。
お茶!?というくらいにほろほろと砕ける食感で香ばしい美味しさは病みつきになってしまいます。
指で潰すと茎が粉々になります。これが相田さんの目指す焙煎具合のしるしなのだそうです。
このほろほろとくだける食感も焙煎して2、3日の間だけ。そう聞くとなんだかとても贅沢をした気分です。
岡野園ではHPやSNSでも見学可能な焙煎日のお知らせがありますので気になる方はぜひチェックして足を運んでみてください。
http://www.okano-en.com
お店に戻ってから購入したかさねほうじを一旦袋から出して完全に冷ましている間に、他のスタッフ達へ岡野園で聞いた話を伝えながら、焙煎したてのものと日を置いたもののお茶っぱの食べ比べ、そして飲み比べもしてみました。
すごくいい香り!とその差をみんなでしっかり堪能し研究しました。
こうやってその時期の美味しいものをみんなで分かち合うのはとても幸せなことですね。