スタッフの商品日記 066 アラジン BLUE FLAME HEATER

90年あまり愛され続ける『ブルーフレームヒーター』

誕生

1930年代初頭、米国アラジン社と英国の企業家ジャック・インバー氏との間に、合弁会社英国アラジン社が設立されました。当時の米国アラジン社は青炎式バーナーを使った優秀な石油ランプを製造しており、米国をはじめ広くヨーロッパ各国に輸出していました。英国アラジン社では、このランプを英国で製造し、ヨーロッパのみならず全ユーラシア大陸に販売するという構想を持っていました。同時に、英国アラジン社のジャック・インバー氏は、もしこのすばらしい性能を持つ青炎バーナーを暖房器具に使えば、画期的な石油ストーブができるのではないかと考えるようになり、さっそくその商品開発のためインバー・リサーチ社を設立。石油ストーブの研究開発に着手し ました。長期にわたる研究・開発の末完成したのが、現在のアラジンブルーフレームの原型となった「I.R.」です。「I.R.」とはINBER RESERCH社の頭文字で、「I.R.」 ブランドのブルーフレームは、日本にも相当数が輸入されています。この製品に絶対の自信を持ったジャック・インパー氏は、インバー・リサーチ社を英国アラジン社と合併させ、アラジンランプの広い販路に乗せて世界的な拡販をはかるため、著名ブランドの“アラジン”を冠し、「アラジンブルーフレーム」としました。

日本におけるブルーフレームヒーターの歴史は、第二次世界大戦前にイギリスに滞在した人達が日本に持ち帰り、ごく一部で愛用されたことに始まります。昭和32年に車の輸入販売で著名な(株)ヤナセがいち早く輸入を始め、その品質性能の良さを知る人々の口伝えで、家庭で愛用されはじめました。この頃に販売されたのは「I.R.」ブランドや「シリーズ15」で、今でもこのタイプを使用されている方が多くいらっしゃいます。

昭和35年頃から国産のストーブが数多く生産され始め、翌36年、暮らしの手帖社が市場にある全石油ストーブをテストした結果、アラジンブルーフレームが品質性能ともに第一位の評価を受け、一躍脚光をあびました。そして、暮らしの手帖の愛読者層とアラジンブルーフレームの購買層が一致していた事もあって、急速に普及し始めました。以上の様な歩みを経て、いまも多くの家庭で愛されている現在のアラジンブルーフレームにつながっています。基本的なデザインは「I.R. 」時代、「シリーズ15」時代から一貫して変わらず、一部の機構だけが厳しい日本のJIS規格に適合するよう改造されてきました。手間のかかるメンテナンスも含めてアラジンブルーフレームのファンが後を絶ちません。

 

Blue Flame Heaterブルーフレームヒーター

イギリスには、古いものをいつくしむ気質があり、築100年以上の家や家具、アクセサリーなどは古いから価値が下がるのではなく、かえって価値が高まるものも多くあります。実際にロンドンには、大きなアンティークマーケットがいくつも存在し、アラジンブルーフレームは、そんなイギリスでおおよそ90年前に生まれ、今もなお世界中で愛されている石油ストーブです。「レトロなデザイン」「味わいがある」などとよく評されるアラジンブルーフレームですが、基本的なデザインや機構は、90年前に誕生した「I.R.」やアラジンの名を冠した最初のブルーフレームである「シリーズ15」から変わっていません。

 

つづく仲間

「いいものを作るには、手間を惜しまない」 アラジンの母国であるイギリスで製造されたブルーフレームを現役でお使いの方も多いと思いますが、現在、国内でブルーフレームの製造・販売を行っているのは、日本エー・アイ・シー株式会社です。英国アラジン社の創立が米英両国企業の合弁会社であったように、アラジン社の基本的な姿勢は、販路の確立した国や地域で、現地の優秀メーカーと手を組み、協力して会社をおこし、現地生産をして船賃など余計な経費を省いた価格で販売することにあります。その表れが、フランスアラジン社、オーストラリアアラジン社、メキシコアラジン社、イランアラジン社そして日本エー・アイ・シー株式会社。1985年にアラジンブランドの権利を譲り受け以降日本での展開を続けています。日本エー・アイ・シーは、ブルーフレームの製造を通じて、学んだことは、決して手間を惜しんではいけないということ。持てる最高の技術を駆使して、手間を惜しまずものづくりを進めていくことを、全てのスタッフが常に肝に銘じ、魅力を秘めたアラジンブランドを傷つけない最高の性能と品質を、お届けすることを常に心がけて製造されています。

優れたデザインは、時代を超えても変わらないし、変える必要がない。という信念の元、1点1点製造をされています。実際、機械に作業をゆだねるのは検査の時と最後にテスト用の灯油を抜く作業くらいとのこと。ほとんどの組み立ては、熟練職人の手で組み立てられています。

 

ブルーフレームの名前の由来となっているの青い炎はムラなく気化された灯油が充分な酸素を供給され、良い燃焼状態である証拠です。酸素が充分に供給されていないと黄色い炎になるため、炎の色により燃焼状態を把握する事が出来ます。さらに対流式なので天面からお部屋の空気を暖め、空間を静かに温め、空気を極端に乾燥させません。

また、燃焼中はもちろん、点火・消火の際もいやなにおいを感じさせません。そのわけは点火時と同時 にブルーの炎で燃焼する為、未燃焼ガス(におい)の発生が起こりにくく、同じように、燃焼時のしんおよび、その周辺の温度が低いので、消火時間が短く、未燃焼ガス(におい)が発生しにくくなっているからです。

 

ながく使いつづける

日々のお手入れとしては、炎が出る部分の内炎板・外炎板を週に1回くらいやわらかなブラシでほこりやごみ、すすなどを掃除してください。 また、しんのお手入れや取り替えが定期的に必ず必要となります。

しん交換の説明動画はこちら

少し手間がかかりますが、長く使用するためのポイントです。

 

お気に入りのポイント

福岡の冬がこんなに寒いとは知らず、体調を崩してしまった1年目。エアコンだけに頼ったため体 調があまり優れなかったので、今年は思い切ってアラジンのストーブを使ってみることにしました。アラジンは、大体7~10畳くらいの部屋に適しています。私の部屋は、10畳強なので、秋口は アラジンだけで頑張れます。ただ、冬本番は、アラジンひとつでは足りないのでエアコンと併用。 設定温度は、昨年はエアコンだけのときは暖房27度(寒い日はもっと。。。)くらいだったと思いま すが、アラジンを使ってからはエアコン20~22度くらいとストーブで部屋を暖めて、十分に温まっ たらエアコンを切る。で、とても暖かくなります。→給油のタイミングなど使用実感の全文はこちら (東京店/阿部里奈)

 

古い佇まいの家が好きで、東京の木造住宅に住んでいます。そんな家にも似合うアラジンはずっと欲しいと思っていました。寒い時は、エアコンやホットカーペットと併用しています。畳と板の間あわせて約12畳の部屋ですが、冬場でもアラジン1台で十分だなと感じます。アラジンの良いところは、 じんわりとした優しい暖かさ。乾燥もさほど気になりません。1日8時間ほど使用するので、毎日の給油はルーティンとして行っています。綺麗な青い炎は、冬場アラジンを使う楽しみの一つです。

 

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