AROMA SELECT見学レポート

現在開催している「富山プロダクツ2020展」では今年度新たに選定された「富山プロダクツ」をご紹介しています。「富山プロダクツ」とは、富山県内で企画・製造される製品の中から、機能性やデザイン性に優れたものを選定し、国内外に広く発信する取り組みです。今回「富山プロダクツ」に選定された企業、株式会社プロジェクトデザインの商品のひとつ「AROMA SELECT(アロマディフューザー)」を作るAROMASELECT工房を見学してきました。

プロジェクトデザインは主に人材育成などを行なっている企業ですがAROMA SELECTのプロジェクトでは富山県内の間伐材を中心とした樹々から精油を作る仕事をしています。自然豊かな富山県の森林から採れた精油(エッセンシャルオイル)で日々の生活をもっと楽しくする⾹りづくりと、森林の環境保全活動にも積極的に取り組んでいます。

実は昨年知り合いの誘いでプロジェクトデザインのエッセンシャルオイルに使う柚子の皮むきのお手伝いをした事があります。その当時は無心に柚子の皮をむき続け、製品については深く知らないままでした。今回プロジェクトデザインに再度伺うことになり、とても嬉しく取材が楽しみでした。取材当日工房に伺うと昨年同じように柚子の皮むきをされていました。昨年を思い出し懐かしくなりました。

今年の富山プロダクト選定品であるアロマディフューザーについてAROMA SELECTの福井さんにお話を伺いしました。

こちらがアロマディフューザー。

富山の四季をイメージしたクロモジ・睦月・葉月・卯月4種類のフレグランスと木の箱とステックがセットになっています。フレグランスに使われている精油は富山県の森林で取れる樹木を使用しています。

私のディフューザーのイメージはビンに木のスティックが入っているデザインでしたが、AROMA SELECTのディフューザーは木の箱の中にビンが隠せるデザインが珍しいなと思いました。

福井さんもディフューザーのイメージは瓶に入っていてラグジュアリーなイメージあり、どちらかと言えば女性向けのデザインが多いなと感じていたそうです。今回ディフューザーを制作するにあたり熱電を使わず、女性だけでなく男性にも使えるデザインにしたいという思いからこの形が生まれたそうです。

本体に木を使ったのはデスクの上や玄関など、置き場所を選ばず、単体で置いても、アート作品としても楽しめる形、本体に木を使ったのは富山の自然をイメージしたそうです。中に入れるフレグランスの香りも木の本体と合うよう、樹木系の香りを選ばれたそうです。

 

ディフューザーのデザインを担当されたのは富山県砺波市のデザイナー嶋田潤一さん。今までの商品は嶋田潤一さんはアロマセレクトの全てデザインをされています。シンプルで色んな空間に馴染むデザインが特徴です。教えて頂いて初めて知ったのですが、フレグランスのパッケージの下の部分をよく見ると葉月の精油の原料スギの「ス」がの文字がデザインされていました。シンプルな中にも遊び心があるデザインです。

福井さんが、「コロナ禍でいつもとは違う生活で大変な日々がつづいていますが、このアロマディフューザーで森の香りを感じ、富山の自然と森林を思い出してリラックスして欲しい」と話されていたことがとても心に残りました。今だからこそ、このアロマディフューザーを多くの方に使っていただきたいと思いました。