dたべる研究所「保存食」ランチメニュー

山や畑、海など、自然から直に食物をいただく暮らしには、発酵、乾燥、塩漬け、水煮、冷凍など、旬の恵みを年中食べられるよう、食物と地域の特性に合わせた保存の工夫が見られます。

今はスーパーでなんでも買えますが、保存食をつくらないと生きていけなかった時代があるからこそ、この地には、先人たちの膨大な知恵の集積と、保存食文化、そして郷土料理があります。

年末にかけておうちで過ごす時間に余裕が出てきたら、ぜひ作ってみてくださいね。食材やレシピも、dたべる研究所に並んでいます。

〈第1週〉岩手 身欠きニシンの煮しめ

■岩手「身欠きニシンの煮しめ」
乾物や塩蔵物は、丁寧に下処理をして十分に戻すことで、
出汁や一緒に煮る食材の旨味を吸い込んでくれます。
醤油で濃いめに煮るのがどこか東北らしい味わい。

■新潟「打ち豆汁」
大豆を給水させてから蒸し、それを木槌で打った“打ち豆”は、
豪雪地帯の冬場の保存食として重宝されてきました。
出汁も出やすく、火が通りやすくなるので、煮る時間や薪の節約にも。

■奈良「おくもじ」
山間地域でよく栽培されていた漬け菜の塩漬け。
それをごま油で炒めて味付けしたのが“おくもじ”。
味わいの増す古漬けになるまで取っておく家庭も多いのだそうです。

■京都「柿なます」
京都南部の乾燥した気候を生かして、冬場に作られるのが“古老柿”。
商品として出される柿を、地元の人が口にできるのは、お正月。
なますに加えることで、甘みに深みが増すのです。

■東京「海苔の佃煮」
昭和30年代は必ず東京の食卓に上ったという海苔。
湿った海苔は、少し炙って出されますが、
どうにもならないものは佃煮にして長く楽しんだそうです。

〈第2週〉沖縄 スーチカー(塩漬け豚)

■長崎「なめ味噌ゆべし」
醤油と砂糖で柚子を煮込んだ、壱岐独特の郷土料理。
お魚の薬味にしたり、お味噌汁に入れたり、
家庭ごとに楽しみ方があるようです。

■新潟「酒粕汁」
米どころでお酒との関わりが深い地域では、
寒い冬を温かく過ごす工夫も要る。
保存食・塩漬け鮭の塩気がじんわり沁みます。

■埼玉「ゆず巻き」
昔はどこの家でも正月用に、針で通して糸で繋げ、
すだれのように吊るしていたそう。
酸味があるので、さっぱりいただけます。

■沖縄「スーチカー(塩漬け豚)」
冷蔵庫のない環境で貴重な豚肉を保存するには
しっかり塩漬けする必要がありました。
カリッと焼いても、スープにしてもよし。

■島根「あらめの煮物」
隠岐の島で採れる幅広の海藻。
春にかけて新芽を刈り取って乾燥保存。
地元で愛されてきた食べ方は炒め煮。

〈第3週〉石川 車麩の卵とじ

■沖縄「ソーキ汁」
北前船で運ばれ、沖縄に根付いた昆布。
沖縄では、大晦日に食べる料理。

■長野「胡桃じゃこ」
地元ではお茶請けになる佃煮。
分厚い殻に覆われた胡桃自体が保存食。

■栃木「かんぴょうのごま和え」
学校給食にも出てくるという、かんぴょう。
お湯で戻してそのまま使うとフレッシュな味わい。

■石川「車麩の卵とじ」
昔から石川に伝わる、車輪の形をした車麩。
分厚く出汁をよく吸うのでボリュームが出ます。

■新潟「ぜんまいの油炒め」
旬の時期に沢山収穫して乾燥させておく。
作物のとれない冬の時期に重宝する食材。

〈第4週〉新潟 雪室熟成豚の味噌漬け焼き

■新潟「雪室熟成豚の味噌漬け焼き」
雪深い地域ならではの知恵。野菜や肉も、
雪室で貯蔵しておくと甘みが増すそうです。
酒粕を少し加えて、うまみたっぷり。

■石川「塩ぶりなます」
冬は雪深くなり、陸の孤島になってしまう石川では
酢締めのぶりが保存食になるそう。

■香川「切り干し大根の煮物」
軒先に干しておけば一年中食べられる切り干し大根。
家ごとにそれぞれの味わいがある。

■長崎「あおさの味噌汁」
九州らしく麦味噌で。乾物あおさと
アジを使った自家製つみれを入れました。

■秋田「野菜の味噌漬け」
余分な水分を塩で抜いたあと、味噌につけて。
これだけで十分なおかずになります。

 

 

d&ドライカレーとd47食堂のアジフライ定食のほか、季節のドリンクやデザート、アイスやアフォガートもご用意しています。詳しくは以下よりご覧ください。

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〈店舗情報〉
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