83:  ポケモン株式会社へ講演に行ってきました

ポケモン株式会社さんからのご依頼を受け、講演をしてきました。率直な感想としてはまず、ポケモンに関わるみなさんがあんなに熱心に「ロングライフデザイン」について関心を持たれていたことに驚きました。そして、僕の中にあったポケモンのイメージがかなりズレていたというか、誤解していたようにも思い、この機会にポケモンを知ろうと思いました。超簡単にその誤解を言葉にすると「ポケモンはロングライフデザインであった」ということになります。そして、自然の中から生まれたことや、生命、生きる使命のようなことが大きなテーマであるからこそ、何気なくもアニメやゲームの枠を超えた長く愛される設定がそこにはあるようでした。

サザエさんやドラえもんなんかの、ロングセラーは、「家族」などのわかりやすい共感イメージがありますが、僕の中でポケモンにそれを見出していませんでした。「バトル」というのは、耳に残っていますし「冒険」「友情」みたいなものは、あるんだろうなぁと察することはできても、その奥に実は何やらあるようです。だからこそ、僕の持つ「ロングライフデザイン」「つづく」というテーマを「知りたい」と思われたのでしょう。本当に熱心に聞いてくれた講演会でした。

余談ですが、僕がまだ映像業界の人のような1998年ごろ、AXISギャラリーを使った動くグラフィックデザインの展覧会「モーショングラフィックス展」を主催、企画し、アーティストの一人としてポケモン原作者の田尻智さんにも参加をお願いしにゲームフリーク社にお邪魔したことを思い出しました。忙しそうに、それでも時間をとって頂き、企画の話を聞いてくださって、別れ際に「今、こういうの出そうと思っているんだ」と、赤と緑の小さなパッケージの商品を見せてくれました。ゲーム版ポケットモンスターでした。ここにきて、何か繋がって、とても嬉しく思います。

さてさて、どこからこの僕がポケモンに再び入っていったらいいか、d日本フィルの会に講演を聞いてくださったみなさんをお誘いし、今回は3名が参加してくださるようで、聞いてみたいと思います。