76: 誰がやりたいのか

東京の離島を取材する仕事をきっかけに「利島」の加藤さん、荻野さんと出会い、彼らが暮らす椿の島の何か手伝いをしたい、という感情よりも「下っ払い」という椿畑を手入れする一つの作業に関心が湧き、それをやりに行きたいと思うようになりました。自分としても変な衝動です。一度、二度行ったくらいでは、「島のために何かしたい!!」なんて、恥ずかしくて言えないし・・・・。笑 会社の仲間などを誘いましたが、みんな忙しい。予定がある。結局、僕を含め3人。3人じゃ労働力にならないよなぁとか、なんか、言い訳のようなことを考え始める。「人数が少なかったので日を改めます」と連絡した後、「いや、違うだろ。誰がやりたいって言っているかだろ」と、自分に言い聞かせました。

あることを達成するためのクラウドファンドの誘いを受ける時も、思います。「本当にあなたたちは、それをしたいのか」「強い思いを誰が持っているのか」です。それが見当たらないと、どんなに仲良しでも、お金を出して参加する気持ちにはならない。「一人でもやる」。言い出した人に思いがあるなら、そのひとは一人でもやるだろうし、その気配がないのは「おかしい」。そう思って、慌てて我に返り、結果、3人は5人になり、利島に行くことに。誘ったみんなが参加しなくても、「やりたい」と言った自分一人で行けばいいのです。

先ほどのクラウドファンドも、集まらなくても「やりたい」と言った人はやってほしいし、自分も危うくそんな気のないことになりそうになって、恥ずかしく思いました。なんでもそうですが、「やりたい」人の熱が人を動かす。自分の「やりたい」をもっとしっかりしなくちゃと思いました。