dたべる研究所「土と根」ランチメニュー

寒さで甘みの増した根菜がおいしい季節になりましたね。2月のテーマは「土と根」です。土から養分を吸収する作物は、土壌の質によって姿形も様々です。そう考えると、私たちは根をたべているのか、土をたべているのか、あいまいな気もしてきます。

新潟の越後妻有には、雪深くなる長い冬を越すため土のなかに根菜を貯蔵しておくといった工夫があったり、高知県で生姜を栽培している桐島さんの畑では、高湿度の環境をつくるため、山の斜面に掘った「壺」と呼ばれる穴で生姜を保存していました。土との関わりが各地域の食文化を育んできたことは間違いありません。あらゆる生物が生まれ、還っていく土こそ、食の原点であるといえます。

今月dたべる研究所では、47都道府県で出会った「土と根」にまつわる郷土料理をご用意しています。ランチメニューは日々変動しますが、羽釜で炊いたごはん、日替わりの味噌汁とともに、お楽しみください。

▽「土と根」郷土料理


「ニンジンしりしり/沖縄」
スライサーで細くおろしたり、千切りにしたものを「しりしりー」と呼ぶ。人参と卵を炒めた、沖縄の家庭で手軽に作られている料理。

「はりはり漬け/新潟」
新潟で冬の保存食として重宝された、割り干し大根でつくられるのが特徴。家庭によって人参を入れたり、大根の干し加減や漬け汁の配合も様々。

「のっぺ/新潟」
地域でよく栽培されている里芋のとろみが特徴的な煮物。人参、牛蒡、椎茸、銀杏、鶏肉などを、薄いしょうゆ味の出汁で煮た新潟の代表的な家庭料理。お正月の定番で、お盆やお祭りでも年中食べられている。夏は冷やして、冬は温かいままなど、様々なスタイルで楽しめる。

「がね/鹿児島」
揚げた姿がカニ(鹿児島弁でがね)に似ていることから、その名が付いた。家庭によって玉ねぎや人参も入るが、さつまいもは共通していて、衣に少し砂糖を入れるので、おやつ感覚でもたべられる。

「土手焼き/大阪」
鉄鍋に土手状に味噌を盛り、その中央で具材を焼いて、熱で溶け出した味噌で煮込んでゆくことから、その名が付いた。こんにゃくを入れることで、味が濃くなりすぎない。

「浦上そぼろ/長崎」
長崎の浦上地区で、当時習慣の無かった肉食を宣教師から教わり、信徒たちが細かく刻んだ野菜と肉を甘辛く炒めてつくった料理。

「生姜味の唐揚げ/熊本」
自家採種を行ったり肥料や農薬に頼らない農家さんから野菜を仕入れるタネカら商店から届いた熊本県産の生姜を効かせています。

「紅赤ポテトサラダ/埼玉」
d47食堂の人気メニュー。埼玉が主な産地のさつまいも「ベニアカ」と「石倉一本ねぎ」を使っています。

「SHO farmの野菜を使ったサラダ/神奈川」
“千年つづく農業” を目指す神奈川県横須賀市のSHO farmから届いた根菜や葉物をふんだんに使っています。自家製の生姜ドレッシングをかけて。

ほかにも、山形県の「芋煮」や香川県の郷土料理「かきまぜ」などを提供予定で、メニューは日々変動しますので、楽しみにいらしてください。

▽今月のおすすめ「USHIO CHOCOLATL チョコレートプリン」

少し酸味のある華やかなカカオの風味と、上に乗ったカカオニブの苦味が、チョコレート好きにはたまらない、シンプルなつくりのプリンです。

▽「土と根」の研究レポート『千年つづく農業を目指す SHO farm

神奈川県横須賀市で、自分たちの畑に合った土をつくり、無農薬・無化学肥料で野菜を栽培しているSHO farmの畑で、お二人が目指す“千年つづく農業”のために、どのように土や作物と向き合っているのか伺ってきました。

【 店舗情報 】
営業時間 11:30~19:00
定休日 水曜日
電話 03-5752-0120
アクセス 東京都世田谷区奥沢8-3-2 D&DEPARTMENT内 1階

〈ランチ〉11:30~15:00
おひるごはん 2,100円 ※コーヒーまたは紅茶付きのビュッフェ

〈カフェ〉15:00~19:00(L.O.フード 18:00/ドリンク 18:30)
d&オムライス 1,200円
d&ドライカレー 1,100円
デザート 360円~
コーヒー/季節のドリンク 560円~