合羽橋釜浅商店の良理道具
良い道具は現代の使いやすく加工された道具とは違い少し手間がかかりますが、永く付き合っていける普遍的なかたちがあります。良い理(ことわり)のある道具、それが良理道具です。浅草合羽橋の道具店、釜浅商店が選んだ良理道具を紹介します。
釜浅商店
東京都台東区松が谷2-24-1
明治41年創業の浅草合羽橋の道具店。良い道具には良い理があるという信条のもと100年以上料理人や道具と向き合う。道具ごとに専門のスタッフが相談に乗りながら、永く付き合える一品を紹介してくれる。包丁の砥ぎや銘入れ、道具の修理なども受けている。
2つの南部鉄器の道具
釜浅商店の代名詞、釜の道具
南部うどん釜|岩手
もともとはうどん釜として作られたが、釜蓋と合わせてごはん釜として使える。熱伝導に優れた鉄釜は、ムラなく全体に火が通りもちもちした食感を生み出す。他にも、揚げ鍋など用途を限らず使える。
2合用
釜蓋・20.5cm
2合用
釜・18cm
3合用
釜蓋・23cm
3合用
釜・21cm
5合用
釜蓋・26cm
5合用
釜・24cm
幾通りにも使える鉄器
南部寄せ鍋|岩手
直火はもちろん、IHコンロ、オーブンにも対応しており、和洋問わず様々な調理に使えるかたち。鉄器は保温性に優れ、調理後そのまま食卓に並べれば温かいまま食事できる。
18cm
21cm
24cm
南部鉄器の特徴
岩手県盛岡市、奥州市を中心に作られる鉄器。一度熱すると冷めにくく、熱が均一に柔らかくじっくり伝わる事が特徴。また、鍋からは多少の鉄分が染み出し、食材や醤油などの調味料の成分と反応し美味しくさせる効果がある。
南部鉄器のお手入れ方法
鉄は錆が出ることがあります。そのために表面に油で皮膜を作り錆から守ることが基本です。ただ、難しいことはなく、日々使うことで自然と錆から守ることができます。
使用前:馴らす
油を引きくず野菜などを全体に馴染ませるように炒める。
使用後:洗う
天然素材のたわしと水またはぬるま湯で洗う。
使用後:乾かす
濡れたままにせずコンロで熱を加え水気をしっかり取る。

金属たわし、洗剤の使用は避けて下さい。表面の皮膜を取ってしまいます。

乾かす際に熱の加え過ぎに注意して下さい。表面の皮膜が焼き切れてしまいます。

お手入れ用品
金属鍋のお手入れにおすすめする自然素材の棕櫚(しゅろ)のたわし。水に強くものを傷つず、耐久性に優れ長く使えます。大まかな汚れをたわしで、細部は棒たわしがおすすめです。
棕櫚たわし 小
棕櫚たわし 大
シュロブラシ 硯洗い
シュロブラシ 足袋洗い
槌打ちの手打ち鍋
強く美しい、手打ちの技術
本手打行平鍋|大阪
模様のような表面の凹凸は手打ちの証し。鍋の強度を増し、熱の伝わりやすさも増している。アルミ製で軽く錆に強いので使いやすい。 15cmの5寸鍋は深型で両口なので、ミルクパンのようにも使える。
5寸
6寸
形の違い
5寸は両口、6寸は片口、ともに深さは8cm。5寸はミルクパン、6寸は煮物鍋にちょうどいい形。
鍋工房 姫野工作所
大阪府八尾市の鍋工房。大正13年、大阪府の上汐町で創業。「使い手と一生付き合える製品」という工房の目標・願いを込めて、「姫野作」の刻印が製作した職人によって打ち込まれている。
使う度に使いやすくなる
鉄打出しフライパン|神奈川
日本で唯一鉄打出しの技術を持つ山田工業所のフライパン。2.3mmと厚手で保温性が高く、パリッとした焼け目が付くのに焦げにくい。表面加工が施されていないので、使う程に錆びにくく使いやすくなる。
18cm
¥4,000
20cm
22cm
¥4,500
24cm
¥4,750
26cm
山田工業所
神奈川県横浜市の業務用中華鍋の製造メーカー。昭和32年創業。日本では唯一鉄の一枚板を叩き出して形成する、打出しの技術を持つ。 プレス製品とは違い無骨な見た目ながら薄く軽量に仕上がる。
職人の作る無名品
包丁作りには多くの工程、職人、産地があります。実際に手に取りその違いを感じ大切に使ってもらいたいという思いと、職人への敬意を示し出来たままの状態「無名品」として紹介します。
使用前:馴らす
油を引きくず野菜などを全体に馴染ませるように炒める。
使用後:洗う
天然素材のたわしと水またはぬるま湯で洗う。
使用後:乾かす
濡れたままにせずコンロで熱を加え水気をしっかり取る。

釜浅商店、東京店店頭のみの販売となります。

D&DEPARTMENT TOKYOでは、毎月隔週日曜日に釜浅商店のスタッフが実際に店頭に立ち、道具の選び方、使い方、修理方法など、道具の相談会や名入れサービス、実演販売などを開催しています。
調理道具の基本
Q.金属鍋の素材ごとの特徴やお手入れの違いはありますか?
A. 素材は様々ありますが、アルミ、鉄、銅で違いがあります。共通して言えることは、調理した後はそのままにせず、器に移し、すぐ洗うこと。錆を防ぎ、味が変わるのを防ぎます。
アルミ・・・○:熱伝導率が良い。軽い。錆びにくい。手入れが簡単。
×:IHコンロを使えない。
鉄・・・○:保温性が良い。IHコンロで使える。鉄分の補給ができる。
×:重い。錆びやすい。
銅・・・○:熱伝導率が最も良い。殺菌力がある。
×:IHコンロが使えない。放置するとカビが発生する。
Q.鉄釜でごはんを炊くと何が良いんですか?
A. 一般的に、熱がムラなく伝わることでごはんがおいしく炊けると言われています。鉄器は熱伝導が優れているのでムラなく全体に火が通り、更に底が浅く広がっている作りのため、熱が拡散し均一に伝わりやすくなります。また、木蓋の重みが圧力となりごはんがもっちり炊きあがるようになります。
Q.鉄製のフライパンの使い始め、お手入れの注意点はありますか?
A. 従来の鉄製のフライパンと違い、ニスの仕上げを無くしたので使用前の空焼きの必要が無く、馴らせばすぐに使えます。使い初めの馴らしやお手入れは鉄器とほぼ同じです。使い初めのみ、洗剤でしっかり洗って下さい。
焦げ付いた場合は、お湯を張ってしばらく置いてふやかせて洗って下さい。
IHコンロで急激に温度を上げたり、加熱後に水で急冷したりすると、変形する恐れがあるので注意が必要です。
Q.包丁のお手入れで砥ぐ以外に何に気をつければ良いですか?
A. 洗った後は乾いた布で水気をしっかり取り、傷みやすい柄の部分も忘れずにふくこと。鋼材の包丁は錆が出るので、汚れや錆はこまめに手入れが必要です。また、包丁は基本的に食洗機は使えません。どんな包丁でも切れ味は鈍くなるので、砥石で砥ぐかご相談下さい。
Q.様々な種類のある包丁の中から、何を揃えれば良いですか?
A. 包丁は大きく分けて、和包丁と洋包丁に分かれます。和包丁は片刃、洋包丁は両刃というのが大きな違いです。
その中でも最初の1本は使用頻度の高い洋包丁の三徳か牛刀があると良いと思います。肉、野菜など万能に使えます。他に揃えていくなら、ペティナイフ、パン切庖丁、魚用に出刃包丁、刺身用に柳刃庖丁が基本になります。