カフェについて考えてみた。

2010年11月19日 19:24更新

2003年、なんとなくカフェでもやりたいなーなんていきなりニューヨークに行って働き初めた。

当時、日本にカフェブームが来ていたみたいだけど、そんな事は何も知らず。

だから、自分の中のカフェって言うのは、日本にあるいわゆるカフェではなくて、ニューヨークやサンフランシスコにある'カフェ'であって。 

 

'カフェに行く'という行為が、日本とアメリカでは根本的に違うと、日本に帰ってきてからずっと感じていた事なんですが、それというのも、アメリカでは、カフェは日常の中に自然に溶け込んでいるもので、家の近くにあるカフェが一番いい(いいというか、いいも悪いもあまり関係ない)カフェ。毎朝、仕事前にコーヒーとクロワッサンやマフィンを買って、店員とさらっと挨拶して、さくっと食べて。その行為には特別なものは特に無くて、ただの日常。 

日本でのカフェって、わざわざ行くところ、そういう捉え方をされているところが大きい気がします。あのカフェがいいから、休みの日に電車で足を運んでその場を楽しんだり、まぁ、リラックスしている気分になったり。でも、そこに行くのに何か気負っている感が否めない。だって、カフェに行くのにちょっとオシャレしていかなきゃみたいな雰囲気ってあるでしょ? 

 

それが良いとか悪いとかが言いたいんじゃないけれど、僕にとって、カフェは特別な場所であってほしくない。日常に溶け込んでいる存在であってほしい。 

 

 

僕が一番好きなカフェは、サンフランシスコにある。 

 

CAFE TRIESTE 

 

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ジェファーソン・エアプレインっていうバンドのポール・カントナーっていう人が「この角は西洋世界で最も重要な街角だ」って言った、まさにその角にあるカフェ。 

 

まぁ、こんな事書いている僕も、わざわざサンフランシスコに行ってまでそのカフェに行ったわけですが。笑 

 

その雰囲気に、一発でやられた。 

そこにいる人たちにとって、そこは、ただの日常の一部。 

老若男女、色々な人種、犬、警官、雑多な人たちが、テキトーな格好で、それぞれのやり方でその場に溶け込んでいる。そして、みんなが顔見知り。僕ら以外。 

僕にとって、そこで見える風景全てが特別なものに感じてしまう。 

言っている事が矛盾しているけど、その、特別なものを、日常に出来る場を、僕は創りたいわけです。 

 

 

 

もう一つ僕の一番好きなカフェはニューヨーク、ユニオンスクエアにある。 

 

The Adore 

 

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僕の日常だった場所。 

ニューヨークの全てであったと言っても過言ではない場所。 

今の僕を創り上げてくれた場所。 

 

ほとんどのお客さんは顔見知り。 

毎朝同じものを買っていく人たちに、今日もいつもの?ってコーヒーとクロワッサンを紙袋に入れて、じゃ、またって、今度はお昼にサンドイッチ作って、下手すると、夕方またコーヒーを入れてあげて、また明日〜って。 

 

必ず土曜日に来てブランチをするカップル。 

このカップルは、ウチの2階を彼が貸し切って、彼女にプロポーズして、結ばれた。 

僕の作ったクロックマダムを食べながら、彼はどれだけ緊張しながら、それを言うタイミングを計っていたんだろう。 

全てが終わって2階から降りてきた2人の幸せそうな顔を、僕は一生忘れないだろう。 

とても素敵な土曜日の夕方だった。 

 

 

いつも夫婦で来るおじいちゃんとおばあちゃん。 

来るといつも、スコーンとコーヒーを頼み、それぞれがそれぞれ、新聞を読み、必ずコーヒーをお代わりし、僕に話しかけてくれる。僕のつたない英語を聞き、優しく、応えてくれる。 

「あなたは大丈夫だから、心配しなくてもいいんだよ。」 

あんな夫婦になれたらいいなと思う。2人がずっと元気でいてくれたらいいな。 

 

 

The Adoreで働けた事は、とても運がよかった事だと思う。 

オーナーの人(みんなにはオジサンってよばれてた)の、頑固さと、適当さと、優しさと、センスと、そういう色んなものに影響を受けて、今の僕は、いる。 

師匠と呼べる人は、オジサンなんだろう。 

 

日本に、The Adoreを作りたい。

僕の目指す場所。

 

 

日常だけど、特別な場所。 

特別な場所だけど、それが日常。 

このD&DEPARTMENT DININGを、みんなの特別な日常にできたらいいな、と思う。

D&DEPARTMENT DINING 料理長 安達真

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