ホームワークス

2010年4月 9日 00:25更新

東京麻布にある憧れのハンバーガー屋さん「ホームワークス」。毎日は食べられないけれど、休みの日の早い時間、コーヒーとハンバーガーのスーパーサイズ。パンはホワイトと頼むと、ナイフとフォークと一緒に持ち手がややきゃしゃなマグにおいしいコーヒーが大きなソーサーに乗っかってやってくる。それを、「カップだけでいいです」と言えるようになったのは、通ってしばらくして慣れはじめた頃。ハンバーガーの他にサンドウィッチもある。しかし、僕はハンバーガー。サイズも3サイズあるが、一番大きな「スーパー」を頼む。最初、ハンバーガーをナイフとフォークでどう食べて良いか、戸惑ったし、周りの様子をみている限り、そんなこと気にせずにガブリとやればいいこともわかっているけれど、店からナイフとフォークを出されているのだから、それが流儀かなと思い、しばらく、大きな高さのあるバンズとレタス、トマトなどなど、美味しくてたまらない大きなかたまりと、格闘した。たまに、「やっぱり、これは無理があるのかなぁ」と。手で食べてしまえばいいのではと・・・・・・。
ある日、横に座ったアメリカ人が、ものすごく美しくナイフとフォークでペロリと平らげた。その様子は、もしかしたら、箸を上手に使いこなす人に似たものかもしれないなと思い、別にここで意地になってもなにもないのだが、「あの人のように、美しく食べよう」と密かなる目標ができた。
愛知県に住んでいたときの友人、吉田君に初めてつれてきたもらった時の感動は今も残り香のようにある。東京に強く憧れていた時代。彼を頼りに上京した朝に、彼のポルシェに乗ってよくここにつれてきてもらった。それは僕の憧れや東京になり、東京に事務所を構えて数年たったステップアップする引越の日、晴れた六本木のすがすがしい引越の荷物とともにそこにいる7人程の社員との昼食に、ホームワークスのデリバリーを頼んだ。
これは、店に通っているときに、店からデリバリーで出て行くバイクがグリーンのボックスに詰められたサンドウィッチやハンバーガーをいっぱい持ってみせを出て行く様子を眺めていて、いつか、僕もホームワークスをデリバリーしたいとここでも憧れとなった。それを頼んだ。
ハンバーガーがひとつ、だいたい1,000円。毎日はたべられないけれど、デリバリーで持ってきた時の濃いグリーンの箱と、シンプルなロゴは、デザインと食がひとつになり、演出される世界を感じて、食べ終わった箱をふきんでふいて、大切にまた、箱に組んで机の横に無意味に積み上げて満足していた時代。
D&DEPARTMENT を作ったとき、まっさきに「あの箱を売りたい」と言う、訳のわからないお願いをオーナーの大木さんにいいに言ったときのドキドキ。
大木さんは、一生懸命に話しを聞いてくれて、店にあるすべてのものを特別に卸してくれた。紙ナプキンから、ミルクピッチャー、ポテトを入れる袋から、そう、グリーンのあの箱・・・・・・。
D&DEPARTMENT が生まれて、みんなが悩み、改善を繰り返してきた時間、その緑色のはこはその様子をすべて見守ってくれたし、ホームワークスに行くと、そんな気持ちを思い出す。
おそらく、ホームワークスに行っても売っていないこのグリーンのボックス。ちょっとしたおべんとう入れや、ちらかったものを片付ける収納として、大量に買って、大量に積み上げたい。そして、ナイフとフォークで、ホワイトのスーパーを美しく食べてみて欲しい。おそらく、まずはじめに、その美味しさに感動するから。

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