2009年9月23日 16:23更新
約1年、計画のオープンより遅れましたが、まぁ、そんなことはどうでもよくて、ここまでこぎ着けたということが、まず、他の人にはできないことだと思います。ある女性映画プロデューサーが言っていました。「映画は完成度のことをとやかく言われる世界。だけど、映画を作ろうと思う人はそんなにはいないし、それを実現させられる人はもっと少ない」と。店を、D&Dをやりたいと言う人はいる。けれど、それを実現したのです。そんなに出来ることではないと思います。特にD&Dのこのパートナー店の展開は、基本、お金儲けではないくせに、継続していくだめの利益を出し続けないといけないし、初期投資はいっちょまえにかかるわけですから。つまり、長野のためにD&Dをとりあえず作った。まず、そこについてがんばったねと言いたいのです。
僕らはどこかうちわの、自己満足のプロジェクトかもしれません。シンプルにデザイン雑貨の販売商売なら、同業者はたくさんいます。自分たちのことを「活動」と言って、半ば、売り上げがたたなくてもいい、くらいに言い合っている。周りからすると、変な集団かもしれません。しかし、僕らは自分たちの考えを貫き、業界や政治に巻き込まれることなく、純粋な生活者としてのお客様の財布からのお金で、東京店は10年、大阪は8年目を迎えます。儲かりはしなかったけれど、その間、大きな企業や銀行さえも倒産、破綻しているのを見ていると、継続ってすごいと思いますし、D&Dは、継続しなくてはいけないと思うのです。
長野は観光地。カフェのコンセプトも「トラベル」としましたね。でもね、瀧内さん。長野店はもっともっとがんばらないといけません。今は限られた資金でなんとなく店やD&Dのかまえをしているだけで、やはり、飲食店や生活雑貨店としては、全然ダメだと思います。リピートしたいと思えない。
やることはたくさんあります。ひとつは街に出て、店のチラシを配る。知ってもらわなければ来てもくれません。次に、USEDの楽しい生活品の仕入れを頻繁に行い、夜通しかけてピカピカにして、明け方までに売り場にステキにレイアウトすること。USEDは探す手間はかかりますが、新商品の仕入れよりは資金がかかりませんから。そして、D&Dの個性のひとつでもありますし。そして、長野店は「観光」がテーマですから、他県からくるお客様すべての「どこへ行ったら楽しいですか?」という質問にD&D的に答える。ひとまず、カフェやおそばや、ギャラリーや美術館、ホテルや旅館をD&D的視点で探して、店の1階の奥にあるビッツゥの棚でつくったトラベルカウンターに情報を蓄積する。とにかく、旅館に泊まって次の日、今日はどこかおすすめの場所ありますか?なんて、漠然と質問されても、「今なら、・・・・で企画展をやっていますよ」とチラシと一緒に手渡せるようになること。そして、そして、一階のトラベルカフェにメニューを増やす事。お客様の「お茶しようか」の言葉には、「ケーキでもたべながら」という気持ちとセットになっていて、ただ、飲み物があっただけでは、リピートしません。だから、人も少ないし、大変だと思うけれど、ケーキを出せるように一日もはやくなって欲しいです。とにかく、来てくれたお客様を大切にすること。ひとりひとりのD&D長野に対する期待に耳をすませること。そして、最後に僕らは活動体ですから、たくさんの「勉強会」という名の参加型の講演イベントを企画して下さい。長野らしく、また、楽しく生活の中のデザインについて、もっともっと知りたいと思えるワクワクした企画を。
僕らD&Dにとって、お客様は一緒に正しいデザインを考える仲間です。デザイナーとして机に向かってばかりの日々から、接客という未経験のことをする不慣れで緊張することの連続かと思います。でもね、瀧内さん、D&Dに来て下さる方は、参加意識や、社会に対して、デザインに対して、なにかを言いたいひとだと思って下さい。だから、商品をただ売るのではなくて、それをきっかけに一緒に日本のデザインをよくしていくためのことを、考えたり、聞き出したり、して下さい。
お客様には、なにかと不慣れで迷惑をかけてしまうかもしれませんが、まずは2年。がむしゃらに長野という土地の中に馴染むよう、活動していきましょう。僕も頻繁にはいけませんが、出来たら1ヶ月に一度はいけるようにしたいと思っています。すてきなお客様と出会うために。がんばろ。瀧内さん。

