長野も山形も、佐賀も。とっても不便な場所に作っていま…

2009年8月 1日 18:52更新

最近、いろんなリーシング(テナントとして誘致してくる)を受ける。

果てはジャスコのようなところまで、連絡がくる。泣く泣く、D&MOTELS STOREをそういう商業ビルから撤退したばかりなのに・・・・。
大型商業施設の計画は、おそらく10年以上前からはじまっている。今がこういう景気になっていることは、おそらく残念ながら想像できなかっただろう。
大阪の街は大規模なビル建設ラッシュだ。もちろん、景気が回復してニョキニョキと立ち上がっているわけではない。ずいぶんと前の計画が計画通りに執り行われているだけだ。当然、今から10年、20年後に向けた計画を、今、まさに立てている人がいて、そんな計画が、ある程度の予測された未来に向かって計画通り、進む。途中で「やっぱり、止めよ」とかには、当然、難しい。いろんな人やことが入り組んで絡み合っている。
僕らD&Dは、この先、絶対に商業テナントビルに入ることはない。それどころか、立地の良くないメンテナンスも自分たちでやらないといけないような、場所にひとつひとつ作っていくだろう。
東京を離れて、知らない土地に行くと、土地勘のない僕だけれど、土地のパワーのある場所はなんとなくわかる。これは誰にでもある才能なのかはわからないけれど、空きテナントビルなんかに入った時に、それは一瞬でわかる。霊感とも違うのですが、勘が働く。立川の駅ビルでは、それを「立地がいい」「一日に何十万人が駅ビルに来る」ということで、自分の勘を働かせる前に舞い上がってしまった。もちろん、駅ビルのせいにしているわけではなくて、どんなに立地のいい場所でも、自分の判断は必要だという話しだ。特に「勘」は癖のように働かせられるようにした方がいい。なんとなくですが、これはトレーニングのような気がします。
ある出版社から「D&DEPARTMENTをやるということ」という本を出します。これは、東京、大阪の直営の他に、札幌、静岡など、その土地に住むパートナーと一緒に作っていく苦労話しの本です。東京をベースにする僕らと、その土地にすむ方々と一緒に、約1年かけてその土地らしいD&Dを産むわけで、幾度かの失敗を経験しながら、何が大変で、なにが本質的に大切なことなのかということを、D&Dを作るというきっかけを通じて見えて来る「地方都市の活性化の難しさ」をみんなと書いていく本です。
このパートナー選びは「勘」だけではなんともなりません。というか、そういう意味では、僕は人にはこの得意な「勘」は働かない、働かせないようにしているような気がします。一瞬の出会いではありますが、やはり、そこでは多くは判断できないのです。
知らない土地と、知らない人と、自分の大切にしているものを一緒に作っていく。なんだか結婚のようですね。その人のことをいくら好きでも、その人の家族も好きになれないと、また、その人の住む土地も好きになれないと、なかなかいい家族ができないように。
今の商業ビルに問題があるとすれば、そういう「愛」をどう共有するか、なのかもしれません。便利さだけを追求したイベントのような巨大空間よりも、多少不便でもその土地、その人らしい風景の中で、生活を成り立たせたいと思います。
長野も山形も、佐賀も。とっても不便な場所に作っています。

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