2009年8月 2日 02:29更新
とはいえ、このまま続けると、明日の昼が台無しになる。本当に時間は限られている。
さて、何をしないでおけば、時間は有効に使えるのか。そういう類いのことを考えるようになってしまった。なんだか硬直した、リラックスできない毎日。死ぬまでにD&DEPARTMENTを完成させることが、はたして出来るのだろうか。
今年の11月についに、小冊子dを復刊させる。デザインとD&DEPARTMENTの視点で47都道府県を一カ所ずつ紹介していく「デザイントラベル誌」だ。通常のデザインの仕事をやりながら、この120ページの編集をする。それは無理だから、1号づつ、その土地に住むことにした。1号目は北海道号。今月の8日より、札幌に移り住む。それが終わって来年の5月に発売の2号は大阪。もちろん、大阪に引っ越す。
やりたいのは、僕の体温で本当の視点で伝えることだ。世の中の雑誌は、やっぱりどこまでいっても、情報誌であって、誰が本心から「いい」「すばらしい」と言っているかわからない。必要以上にきれいに見せるのも、書くのもよくない。そんな雑誌が本当にできるのか、試してみたい。それがどんな価値を感じさせるのか、試してみたいのだ。
これからの時代は空想ではなく、体験だ。イメージではなくて、実際なんだと思う。目に見えないものに憧れてしまいがちな、いわゆる未来だけれど、やはり、かなり泥臭いところにしか、人間は生きられないように思う。
雑誌の広告枠をとんでもない高額で買い、時間のない中でデザイン事務所に任せ、他人を代表したコピーライターに、当たり障りのない褒め言葉のようなコピーを書いてもらった広告なんて、もう、生活者はみないのだ。そんなものでものを買ったりはしない。問題は発信するその会社が「そうしているか」を感じとれるかどうかであって、作り込んだイメージなんかで、人は動かない。
人は行動し始めている。昔なら移動しない距離を、自分でハンドルを握ってそこに行く。リニアモーターカーに乗って、すぐにそこへ行く。そこで思うのだ。「写真と違う」と。
日本じゅうに移動していく人々にとって、そのきっかけとなる情報はどうあればいいか。必要以上の解像度なんて、結局、自己満足だ。現実とは違うのだから。実際とどう同居するか。そのセンスを競うことになっていくと思う。