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zuiryu

瑞龍寺

  1. 直線美と鮮やかな色面の参道、美しいランドスケープデザイン。 門をくぐり、堂を抜けるごとに移り変わる、光と陰。水平垂直、左右対称、極めて緻密。すべて禅的。
  2. 高岡を開いた加賀藩二代藩主・前田利長公の菩提寺。 藩都・金沢に次ぐ商工業都市として発展し、現在も開町時の町割りが残る、職人の町・高岡のシンボル。
  3. 落語会なども開催し、親しまれている国宝。 地域の子供達の安全な遊び場で、地元市民にも、旅人にも、開かれた柔軟性がある。

デザインに宿る、加賀文化 銅器や仏具などで有名な高岡市を訪れたのは、強く結束した若手職人達が、各仕事場を案内する「クラフツーリズモ高岡」に参加した時だった。その時に、加賀藩主・前田利長が、近郊の村から七人の鋳物師を招き、「金屋町」を開いたことが、商工業都市・高岡の第一歩になったと聞いた。その利長公を祀る菩提寺が、曹洞宗の名刹「瑞龍寺」だ。東京大学(旧加賀藩邸)の赤門にそっくりな総門をくぐった瞬間、シンメトリーの美しさに度肝を抜かれた。総門から先の山門、仏殿、法堂が一直線に配され、一歩進む度に建物と背景とがズレて、ピタリと合い、またズレて―線と面を意識して見せるように、一つ一つの建物の大きさや位置、細部の造形、色彩まで、見事に計算しつくされている。総門から山門の間は光り輝く白洲、山門から仏殿までは天然芝の鮮やかな緑、仏殿の中は一転して闇の世界。振り返ると、外を飛ぶ赤トンボが、やけに美しく見えた。瑞龍寺の縁起などを解説してくれる、副住職の四津谷道宏さんの話は、流暢かつユーモアたっぷりで、その面白さに、ぐいぐい引き込まれる。仏殿の鈍く光る瓦は鉛でできているとか、造形優美な天井は総欅造りだとか、床は金沢城の石垣や兼六園の石橋と同じ「戸室石」だとか―それらが使われた不思議、謎めきが次々と湧いてくる。デザインに秘された前田家の真意を知り、加賀職人の研ぎ澄まされた技術と美学に、また驚く。富山の別格だ。(空閑理)