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nizayama

下山芸術の森・アートスペース

  1. 大正時代の水力発電所をそのまま生かした“発電所美術館” 北陸電力の旧「黒部川第二発電所」の構造物、計器類をそのまま残す、“電力県らしい”ユニークな発想。
  2. ヤノベケンジ、O JUN、内藤礼ら、気鋭の現代アーティストが全力投球する企画展。 この場所でしかできない、その時限りのインスタレーション。
  3. 黒部川扇状地を見渡す絶景。背後には立山連峰。 見晴らしのいい展望広場には、喫茶「HABA」(河岸段丘)も。 喫茶は毎週土日の朝9時から12時まで営業、不定休。

文化をつくる発電所 新潟県に近い日本海沿いの町・入善の田園風景の中に、きれいな煉瓦造りの建物が二棟、横並びに建っている。一棟はグッドデザイン賞を受賞した「黒部川第三発電所」で、もう一棟が「下山芸術の森・アートスペース」、通称・発電所美術館だ。大正一五年に建てられた旧・黒部川第二発電所が老朽化して解体となるところ、当時の入善町長・柚木春雄氏の指導で、巨大な導水管やタービンなどをそのまま残し、真っ白な展示室を持つ、現代美術館として再生した。世界で活躍する気鋭のアーティストたちが招かれ、この場所のために新作を企画・制作・発表。テーマを「水」とした作品が多いのは富山らしい。アイデアがあっても具現化できなかった作品の実現に、協力を惜しまない美術館で、天井高一〇メートルもの、タフな空間を存分に活用して、都会のギャラリーや美術館では絶対に不可能な作品展示に、果敢にトライしている。その白眉は、二〇一〇年にヤノベケンジ氏を招いた「MYTHOS(ギリシャ語で「神話」)」展。館内に人工稲妻発生装置を置いて放電したり、五トンの水を貯めた、巨大な桶を一時間ごとにひっくり返して大洪水を表現した。他ではありえないアーティストたちの全力投球の作品を見に、多くのアートファンが訪れる。また、発電所の遺構を見に、電力会社の社員もやってきて、アートそっちのけで、導水管のリベットの打ち方に感心しているのも面白い。全国でも屈指の、個性派美術館。(空閑理)