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世界の天童木工

2016年8月12日 公開

夜たまたま入った定食屋で、オリンピックの卓球女子シングルスのダイジェストがTVで流れていた。いつもの私なら、さほど気にもとめないが、このときは違った。

その前日に、天童木工の営業・加藤さんから、「オリンピックの卓球台の脚は、実は天童木工が作った」ということを聞き、それまでオリンピックにあまり関心がなかった私だったが、俄然興味をもったのだ。

試合は福原愛選手の4回戦。
そこに映る卓球台。脚は画面に時折映り込む。卓球台の脚なんてまじまじ見たことがなかったけれど、なるほどこの卓球台は美しいなあ!

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試合もさることながら、
脚と天板の接合部ってどうなってるんだろう?天板の衝撃をうけてくるっと回っちゃうんじゃなかろうか?(きっとそんなことはないんだろうけど)
成形合板の型枠は、どうやって作ったんだろう?
脚は天童木工ときいていたけれど、天板は?そもそもあんな大きな天板どうやって作ってるんだろう?
と、いろいろ疑問と興味が湧いた。

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家に帰ってから調べて見ると、この卓球台は卓球台をつくる「三英」というメーカーがオフィシャルサプライヤーとなっているとのこと。三英が、前回のロンドンオリンピックの1年後に、国際卓球連盟(ITTF)に提案し正式採用。そのときには、デザイン構想はすでに完成していたそうだ(design:プロダクトデザイナー澄川伸一氏)。天板は三英がこだわり抜き、北海道の自社工場で製造。さて、お次はこの曲線からなる脚。

・木製にこだわるが、コストがかかりすぎない
・天板の衝撃を受けて反りが少ない
・天板の震動を抑制する脚
・構想で生まれた複雑な曲面の脚デザインを具現化

デザインをもとに試作に試作を重ねていくうち、上記の条件をクリアにし、この美しい脚を実現できるのは、ここしかない!と、木の曲げ技術で世界的に有名な天童木工に白羽の矢がたったということだった。

成形による曲げ加工自体は天童木工の得意とするところ。
だが、成形合板によって完成した複数のパーツを、繋ぎ目なく合体させて1つのパーツとして完成させているところ、そして、塗装の仕上がりは、曲線のカーブによって陰影の差をなくすように、色を微妙に調整し吹付けて塗装しているところなど、随所に天童木工ならではの職人技が光る。天童木工でなければ、と三英を納得させたのも頷ける。

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作るものの大きさは違えど、美しく作り仕上げる天童木工のものづくりは、決してよそゆきではなく、家具づくりと同じ。マットソンのマルガリータも、水之江忠臣のダイニングチェアも、座卓から生まれたテーブルも。
一人を支えることも、世界的決戦を支えるのも、そこに息づく天童木工の姿勢は決して変わらないのだと思った。

天童木工のすごさを新たな方向から見つけた感じがした。

さすがだなあ、天童木工。

選手の周辺に注目して、いつもとは違った視点で観るオリンピック、なかなか面白い。
残念ながら、愛ちゃんは個人ではメダルに及ばずだったようだが、明日からは卓球団体戦がスタートするそう。まだまだ決戦は続く。
縁の下の力持ち、天童木工が作った卓球台の脚にも注目して、引き続き応援しようと思う。

「頑張れ、ニッポン!」

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→ 卓球台制作秘話はこちらからどうぞ。

静岡店には卓球台はありませんが、天童木工のテーブル、椅子の展示品がいくつかあります。天童木工、気になった方はぜひ、ショップ2Fへ。

家具の脚も、もちろん美しいです。

D&DEPARTMENT SHIZUOKA by TAITA 添島円