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参加してきました!博多祇園山笠2016「後編」

2016年8月6日 公開

後編はいよいよ「追い山」についてです。「追い山」までの行事ですっかり山笠の洗礼を受けて不安な気持ちで15日を迎えることになったのですが、、、

※前編のブログはこちら


15日(金)0時10分「もーろーろ」

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「追い山」のスタートは7月15日早朝4時59分ですが、前日の14日(木)23時には詰所に集合して「もーろーろ」という行事を行います。
「もーろーろ」とは山の舁き出し前に町総代や山笠役員の家に、追い山が始まることを伝えるために訪問すること。家の玄関先で、全員で「もーろーろ」と声を揃えて言うのでこの名前が付きました。(「もーろーろ」とは「もーどーぞー」、ひいては「もう、どうぞ」のなまった言葉。つまり「もう準備が出来ましたので、どうぞいらっしゃってください」という意味。)
実際に訪問するのは赤手拭以上の役職のある方のみのなので、私は写真右のように提灯を持って「もーろーろ」を見ていました。一部始終をただ見ているだけでしたが、これから始まる本番に向けて緊張感が自然と高まってきました。

15日(金)1時20分「山舁き出し」

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「もーろーろ」が終わると、山が保管されている山小屋から追い山のスタート地点である冷泉公園前に山を運びます。もちろんここでも全力疾走!本番前の熱気は凄まじく、山に近づくことさえできませんでした。

15日(金)3時30分「棒競り」

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山舁き出しが終わり櫛田神社にお参りを済ませると、いよいよ「棒競り」が始まります。棒競りとは、追い山の一番の目玉でもある櫛田入りの舁き手を決める儀式。多くの舁き手達は他の舁き手を押しのけながら代表取締を睨みつけ、代表取締は舁き手達の目と体格を見て舁き手を決めます。
私はこのとき初めて生で棒競りを見たのですが、異様な空気感と緊張感が伝わってきて鳥肌が立ちっぱなしでした!

15日(金)4時59分「追い山スタート」

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追い山スタートの4時59分に近づくと櫛田神社内にはカウントダウンのアナウンスが流れます。

「5分前、4分前、3分前、、」

と、スタートに近づくにつれて櫛田神社内は緊張感に包まれます。そして4時59分、「ヤァー!!」の掛け声とともに山が動き、櫛田神社内で一時停止、博多祝い歌を歌いあげます。そこから山は須崎の廻り止めまで約5キロの道のりを全力疾走で駆け抜けます。

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12日の「追い山ならし」の時もすごい迫力でしたが、追い山は参加者みんな気合いの入り方が段違いで体感する迫力はものすごいものでした。そんな迫力なので、もちろん私は心からビビってしまい山を後ろから追っかけるのがやっと。走り方を調整してできるだけ山に近づかないようにしていました。

しかし、コースも中盤くらいに差し掛かったときに意識が変わり始めました。仲間が山を動かすために必死に力を振り絞ってるのを見て、自分も何かしなければならないと強く思いはじめました。気付いた時には自分も多くの人をかきわけてあんなに恐れていた山に近づき、山を後ろから押していました。もうこのあたりになると怒られてもなんでもいいから、とにかく山に食らいついていこうと無我夢中でした。

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それでもやはり、普段全く運動をしていないのが仇となりゴール1km前くらいで完全にへばって、体はもうふらふら。もう後押しに入るのを諦めようとしたときに、お世話になった同じ町の先輩がまっすぐ私の目を見て大きな声で「おいさ!」と掛け声をかけてくれました。特に具体的な「頑張れ!」とか「あと少しだ!」という言葉ではなかったのですが、その気合いが涙が出るほど嬉しかったです。

15日(金)5時30分「追い山ゴール」

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そして、先輩の声にも励まされ、ふらふらになりながらもなんとかゴールの石村蔓生堂前についに辿り着きました。終わった後の達成感は今までに感じたことのないものでした。

疲れと余韻でしばらく呆然と立ち尽くしたのですが、気付いたら空は綺麗な朝焼けで、鬼のような形相をしていた参加者達はみんな満足そうに穏やかな顔をしていました。この場面に立ち会えたことは山笠期間の中で感動したことの一つです。

15日(金)6時10分「山崩し」

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石村蔓生堂に到着した山はしばらくしてから、山の保管場所である「山小屋」に戻します。山小屋に戻ったらすぐに「山崩し」という行事を行います。山崩しとは呼んで字のごとく山を崩す(解体)ことなのですが、驚くべきはその時間。ものの10分くらいであっという間に山は崩されます。

山が崩されたら山笠は終わり。みんなそれぞれの町の詰所に戻っていきます。観覧者もそれぞれに解散し、街はいつもの博多の街に戻ります。さっきまであんなに壮絶な行事をやっていたのが夢だったかのように日常に戻ります。この儚さも山笠ならではです。

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詰所に戻り直会をした後、最後に集合写真を撮りました。


 

勉強会のときに話し手の森田さんが「山笠の魅力は参加してみないとわからない」おっしゃってくれました。その参加してみないとわからない魅力というものがいったいどんなものなのか、少し怖いけど体感してみたいという思いで山笠に参加しました。

その結果、結局これという答えは見つかりませんでしたが、間違いなく心が揺さぶられる場面に何回も遭遇しました。それはつらい時に声を掛けてくれたことだったり、終わった後の朝焼けだったり、怪我をした人を助ける人の優しさを見たり、人によってどこに感動するかは違ってくると思いますが、こんな日常生活ではなかなか遭遇しない場面に立ち会えることが山笠の魅力なのかなと、今、冷静になって考えるとそう思います。

家族、友人、仕事関係以外で、ただ同じ町に住んでいるというだけでこんなに一緒に熱くなったり協力し合う関係というのが、まだ日本にあるということに感動しました。それは一昔前だったらどこにでも当たり前にあった関係だったのかなとも思いますが、現代においてはなかなか貴重な関係だと思います。

私たちは今後もできる限り山笠に参加させていただいて、この残すべき関係を継続することに少しでも協力させていただければ思います。そして、D&DEPARTMENT FUKUOKAが博多に暮らすみなさまにとって「詰め所」のような存在になることが、今回お世話になったみなさまへの恩返しのように感じるのです。

来年もよろしくお願いいたします!

 

今年参加してくれたメンバー

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鬼木さん
体を動かすのが好きで山笠に興味があり参加。山を舁く以外の行事にも積極的に参加してくれました。お互い初めての参加でしたが、不安な私にいつも優しい声を掛けてくださいました。追い山後の打ち上げで泥酔した私を介抱してくれたのも鬼木さん、本当にありがとうございました!

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高田さん
高田さんはなんと愛知県の名古屋市在住!今回、山笠のためにわざわざ名古屋から駆けつけてくれました。他の参加者もそのノリの良さに驚いていました。今回は総会と追い山だけの参加でしたが、そのフットワークの良さ、勉強になりました。本当にありがとうございました!

福岡店 ショップスタッフ 松井 俊太郎