D&Department

D&DEPARTMENT ネットショップへ

セイズファーム表紙

富山湾を見渡すワイナリー

2016年1月17日 公開

先日、県民会館の休館日を利用して、氷見の里山にある「SAYS FARM(セイズファーム)」へ行ってきました。

セイズファーム1

国道8号線から氷見街道に乗って左折、道案内の小さな看板を見落とさないように、慎重に進みつつ登っていくと、まず出迎えてくれたのが、寒空の下、モグモグとお仕事中だったヤギさん。

農園内の雑草を食べさせるために飼われていますが、今ではセイズファームのマスコットとして来園者から親しまれています。

セイズファーム2

晴れていれば、富山湾から立山連峰まで一望できるのですが、ここは12月の富山。この日も大粒の雨が降ったり止んだりといったお天気でしたが、とても幻想的な景色を望むことができました。

セイズファーム3

まずは醸造所見学。

IMG_0719

セイズファーム14

栽培、醸造責任者の田向さんに案内していただき、ワインの作り方について教えていただきました。

醸造所には、1000ℓと2000ℓ容量の大きなステンレスタンクがずらりと並び、中に入ると自社栽培リンゴのいい香りにワッと包み込まれます。

セイズファーム17

今はシードル作りの真っ最中。シードルに使われるリンゴは、皮が厚く普段食べるリンゴと比べると少し小ぶりなのが特徴だそうです。

収穫された果実はこの場所で破砕されて、大きなステンレスタンクの中で発酵されます。

セイズファーム5

「白ワインは、潰した実をさらに圧搾機でしぼり、果汁だけを発酵槽へ入れます。赤ワインは、潰してできた果汁を果皮や種子と合わせて発酵槽へ入れるので、果皮の色が赤ワインの赤色になるんです。」

「葡萄の果汁は酵母の働きで発酵をはじめて、酵母が糖分を分解することでアルコールと炭酸ガスができます。」

ワイン造りの工程をとても丁寧に、すごく楽しそうに説明してくださる田向さんが印象的で、セイズファームさんのワインにかける愛情を感じました。

セイズファーム15

セイズファーム6

そして、発酵を終えた若いワインは温度・湿度管理された地下スペースで熟成されていきます。

「地下にあるメリットは、重力の力を使ってワインを静かに移せることです。機械駆動のポンプを使うと、どうしても激しく撹拌されてワイン自体に大きな変化が表れてしまうんです。」と田向さん。

セイズファーム8

優しく丁寧に熟成されたワインは濾過されて瓶に詰められ、ラベルを貼って出荷されます。

「セイズファーム」で一年間生産されるワインは約25,000本。雨の日など、手の空いた時間に少しづつラベルを貼っていくとのこと。1本1本丁寧に人の手で貼られていることに驚きました。こういた些細な仕事からも、ワインに対するひたむきな想いを感じることができました。

 

そして葡萄畑へ。

セイズファーム18

こちらが「棚仕立て」と呼ばれる栽培方法。

セイズファーム10

「棚仕立て」は、屋根に広がる木から、垂れ下がるように葡萄がなるので、果実が背丈より高い位置になります。そのため、細部まで目が届きづらいですが、収穫量が多く、日本の固有種には向いている栽培方法なので、日本ではもっともポピュラーな栽培方法だそうです。

セイズファームさんでは、車椅子の方にも葡萄摘み体験ができるようにと、木の背丈が低くなるように調節しています。

 

セイズファームさんでは、こちらの「垣根仕立て」でワイン用の葡萄を栽培しています。

セイズファーム19

「垣根仕立て」は欧州ではスタンダードな栽培方法だそうです。

「棚仕立て」 と比べると、収穫量は下がりますが、剪定や日の当たり具合をコントロールしやすいため、味が凝縮した葡萄を育てることができます。

セイズファームさんでは欧州種の葡萄を使っているため、垣根仕立ては品種にもあった栽培方法だそうです。また、「大量に生産することよりも、いい品質のものを生み出していきたい」というセイズファームさんのワイン作りへの姿勢にもぴったりの方法なんですね。

セイズファーム18

セイズファーム17

この日は、コンフィチュールなどにする葡萄を栽培している「棚仕立て」の剪定された枝集めのお手伝いをさせていただきました。

絡まった枝を引き抜いて、一箇所に集める。

言えば簡単に聞こえますが、dスタッフ10名で行き、ほんの一区画お手伝いをさせていただいただけで、作業後には全員汗だくになっていました。一万本近い葡萄の木がある広大な敷地をわずか数人で、と思うと頭の下がる想いです。

 

セイズファーム1 3

その後は、セイズファームさんにあるレストランでランチ。

氷見で捕れたお魚や余川で作られたお米など、富山の中でも氷見の美味しい食材を中心のお料理には、もちろんSAYS FARMのワインを合わせていただき、大満足でした。

醸造所やレストラン、そしてゲストハウスは、51%(五割一分)さんの設計です。KAKIキャブネットメーカーの家具や、FUTAGAMIのランプシェードなど、富山のモノづくりに囲まれた空間は、県外からお越しの方も、富山に在住の方も、きっと富山の良さを感じていただけるのではないでしょうか。

レストランや、ゲストハウスで、氷見湾を見下ろす光景、葡萄畑の風景を眺めながら、ワインを片手に時間を過ごす。氷見に想いを馳せることができる、とても贅沢な時間を過ごせそうですね。

 

この後は、立山町にある「庄楽釜」へ向かいました。そちらの様子はまた、次回のブログでお話しさせていただきたいと思います。

 

(ダイニング 林 誠一郎)