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小山登美夫ギャラリー

  1. “アーティストの生身”を伝え切る編集力と構成力。 制作の動機からプロセス、アーティスト本人の人生観までを展示し、作品展では1ミリ単位で展示の位置を調整する。
  2. 東京のアート巡り、その中心地として。 少し不便だけど、安くて自由に使える広い場所が必要と、ギャラリーが集まった清澄・白河地区。現代アートの潮流を感じられる場所。

アートを買える〝店〟 1996年に開設した「小山登美夫ギャラリー」。2005年に名勝・清澄庭園の側、少し歩くが東京都現代美術館にも近い倉庫ビルに移転した。複数のギャラリーが同居する、東京の代表的なアートスポットである。Tシャツ姿の若いスタッフたちが、作品の木箱を台車に載せてビルを出入りする様子は、美術館では見れない舞台裏。アートのリアルな現場だ。その6階と7階にあり、巨大な業務用エレベーターに乗ってゆっくりと昇る。真っ白な壁のギャラリー内は、三角天井まで高さ約7メートル、広さ約100平米もあり、大型作品でも展示可能。オノ・ヨーコなどのベテランから、国民的人気の奈良美智、また、ほとんど無名の国内外の若手まで幅広く取り扱い、彼らの生まれたばかりの作品を企画・展示・販売している。「流行や投機目的ではなく、自分の物差しで本当に作品を愛してくれる人に、作品を買ってもらいたい」と小山登美夫さんは言う。そのためにアーティストと深く関わり、励まし、制作環境を整えさせ、作品が生まれる瞬間に立ち会う。そして、作品=商品の一点一点の魅力を、誰よりも速く、深く理解し、客に伝える。この場所でアートに触れることで、家具や器のように、好きなアートを選んで買う人が増えている。ニューヨークやベルリンや上海でではなく、この東京で、だ。民藝運動のように、作品を〝売る現場〟から時代を変えていく、強い意志と編集力を持ったギャラリー。(空閑理)

※掲載情報は、『d design travel TOKYO』制作時点(2012年8月)のものとなります。