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KAKI CABINET MAKER

  1. 立山山麓・粟巣野の、木漏れ日溢れるワーク・ショップ。 すぐ近くにはスキー場、森の中の遊歩道、小さな滝もある。オーナー三兄弟が惚れ込んだ、素晴らしい自然環境。
  2. 使って、手入れして、長い時間をかけて“完成”する、無垢の家具。 主要素材は軟らかいベニマツ。素朴で温かみのあるものをつくり続けた、故・柿谷誠さんのデザイン。
  3. 修理、メンテナンス、 追加制作―万全のアフターケア。 数十年使ううちに、例えば家族が増えて、同じ物が欲しくなった時、「こんなに嬉しいことはない」と、対応してくれる、真心の老舗。

ロングライフデザインの真価 「ジビエ料理 きくち」「セイズファーム」「VEGA」―富山県のデザインをリードする場所の多くで、「KAKI CABINET MAKER」製の家具を見かけた。KAKIは立山山麓のスキー場の奥の、必ず深呼吸がしたくなる環境の中にある。木漏れ日が揺れる芝生の庭に白いパラソルが開き、壁をライトブルーに塗ったカフェもある。材木置き場と工房、住居兼ショールームが並んで建ち、職人自ら仕事の手を止めて案内してくれる。よく使い込まれた家具を撫でながら、「木は、なんて面白いんだろう」と、客と一緒に感心するような接客。開業のきっかけは、故・柿谷誠さんが二〇歳の頃、思う存分スキーをしたくてこの地に移り住み、弟二人とスキー学校を開校。小さなペンションを始め、そこで使うための家具を三兄弟でつくり始めた。誠さんが病で亡くなった二〇〇三年に、工房も材木も機械も火事で失ったが、ゼロから再起した。「マッチ一本でなくなっちゃうけど」と、末の弟の清さんは笑って話す―「大事に使えば一生以上使える」。以前東北のペンションに納めた椅子が修理で戻ってきたというので見せてもらうと、真っ白だった無垢材がすっかり飴色に。「四〇年ぶりだよ」と、清さん。その間に兄弟の息子たちが大人になって、ここで一緒に、新しい家具を生み出している。いつも同じように、鳥や虫、雨や風の音の中に、トンテンカントン、槌音を響かせて、時は過ぎていく。時が過ぎることは、素敵だと思った。(空閑理)