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修理日記 -受け継がれるソファ-

2016年10月27日 公開

d design travel 愛知号でその土地のキーマンとして紹介した津端英子さんから椅子の修理の相談をいただき、現地にいた編集部神藤が引き取りに行く。預かった椅子の梱包がとても津端さんらしくてかわいい。
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この椅子は、ご主人の修一さんが当時所属していた建築事務所のアントニン・レーモンドさんが津端夫婦の結婚祝いに贈られたとても珍しいもの。(家具のデザインは奥様のノエミ・レーモンドさんによるもの)。津端さんは愛知にいらっしゃるので、編集部が展示品の貸し出しでお世話になったタイミングで椅子を預かる。修理は東京店の近くにお住まいの次女・朗子さんに一任された。

50年近く使われていたにしてはとても綺麗な状態だが、多少のガタつきと木部の色落ち、生地の張替えを中心に、木製家具の修理をお願いしているフィズリペアワークスの西原さんとともにヒアリング。
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貼地を決める時は「どうしよう、、。」「父はこういう柄をよく着てたわ」「高蔵寺の家は全体的に茶色だからベージュ系もいいかも」と、とても悩んだ朗子さんだが、それ以外のことは「長く使うための修理をしてください。それだけです。」とキッパリと迷いなくおっしゃっていたのが印象的だった。

「気に入ったものを大切に、壊れたらなおして長く使うというのが、家具に限らず我が家の生活でした。」
また、「奥沢に運ばれた椅子を見たとき、家族に会ったような不思議な安堵感がしました。」と津端家らしい後日談。

使っていれば、木が痩せてガタついたり、思わぬ傷がついてしまったり、生地が破れたり、当然そういうことはある。しかし、修理すれば一生だけでなく、二代、三代と使うことができるのだなと改めて思った。修一さんと英子さんの大事に使う気持ちだけでなく、それが脈々と家族に受け継がれているからこそあの椅子の現役は続くのである。

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座面の補修。張地をはがしたところ合板の積層断面が剥がれていたので接着をし直している。

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張替え工程。「オリジナルになるべく近い状態」が希望のため、分解した張地を手本として、生地取りや縫製をし、最後は手縫いで仕上げた。

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塗装の工程。右が塗装を剥がしてヤスリをかけたもの。右が塗装後。
木地に戻したところ全てのアームの先端に木目が綺麗に入っていて作り手のこだわりに思わず唸る。

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左が修理前/右が修理後

<今回のリペア>

フィズリペアワークス  〒152-0022 目黒区柿の木坂3-1-2 1F TEL:03-6805-2203

定期的に開催している「お手入れや修理の会」ですが、10月29日(土)は、フジタケワークスさんによる椅子の張替えの相談会があります。
すれたり破れたりしてしまった椅子を修理したい。いくらかかるのか見当もつかない。部屋の雰囲気に合わせて生地を張替えたいけどどこに相談したらいいのかわからない!など張替えにまつわるあれこれ、ご相談ください。

場所:D&DEPARTMENT TOKYO 2Fショップ 日時:2016年10月29日(土) 12:00 〜 19:00

D&DEPARTMENT TOKYO  USEDバイヤー/リペア 斉藤 善与