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富山の間伐材から生まれた精油

2016年5月24日 公開

先日富山店でセレクトしている、プロジェクトデザインさんのアロマセレクトの工場見学に行ってきました。
アロマセレクトは、立山をはじめとする富山の森林を育むために刈り取られた間伐材を、
捨てるのではなく資源と捉え、原料とした精油です。
工場は富山市から車で40分程、上市町の立山山麓森林組合の倉庫の一角にあります。

一般の人が森林を伐採することは難しく、森林組合の方が伐採してきたものを資源として活用するため、森林組合の倉庫の一角に工場を設け、アロマセレクトを作っているそうです。

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駐車場の一角には杉材がずらり。富山で間伐材として採れる樹種の9割が杉材です。
枝先を見るとどこに植生しているのかがわかるのだとか。

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太平洋側は外杉と呼ばれ先が開いており、日本海側は内杉と呼ばれ先が閉じています。
写真は内杉です。太平洋側にお住まいの方は是非枝先を見比べてみてください。
杉と一言でいっても、樹種名だけではわからない、場所による違いがあるのが面白いですね。もっと植生を知ってみたくなります。

こちらはクロモジ。

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クロモジは杉のふもとで見られることが多く、これからの季節よく採れます。
今までは捨てられることがほとんどだったそうですが、
最近は養命酒にも使われたりと注目を浴びている樹種です。
樹皮を爪で軽く引っ掻いてみると、それだけで爽やかな香りが漂います。

早速工場内を見学させていただきました。水蒸気蒸留という方法で、2台の機械を使って抽出します。この日抽出していたのはクロモジです。

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1台あたり1時間で約10〜20mlの抽出量。富山店で販売しているアロマセレクトは1本あたり5mlなので、1時間で2本〜4本の抽出量です。想像していたよりもずっと少量でした。

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樹種から抽出された精油は、冷やすことで水と分離します。
分離した水の匂いを嗅いでみると、しっかりとクロモジの香りが移っていました。
クロモジの半分を占めるリナロールという成分は水に溶けやすく、香りが移りやすいのだとか。蒸留水も樹種によって香りの強さが異なるところが面白いです。

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抽出が終わった木端です。畑の草除けとして100%土に戻しているそうです。
抽出直後の木端で足浴させていただきました。

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10分程足をつけているとじわーっとあたたまってきます。
辺りに香りが漂い、心地よくすっかりリラックスしてしまいました。

案内していただいた坂本さんは化学を専攻されていた方で研究熱心。
成分分析を富山大学の方と共同で行い、化学的な視点からもアプローチしています。
「通常20個以上の成分で構成されているものが多い中、ミズメザクラだけは、サリチル酸メチル100パーセントなんです。サリチル酸メチルは消炎作用があり湿布にも使われる成分で、スポーツマッサージにおすすめです」と坂本さん。
香りだけではなく成分を理解すると使用方法が具体的に見えてきます。
サクラや芍薬など抽出を断念したものも多数あったそうですが、現在抽出が成功した香りが何種類かあるのだとか。新たな香りが仲間入りする日も近いかもしれません。

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間伐は自然を守る上で必要です。
富山の山々の間伐は今の3倍のスピードでしていかなければ現状を維持できず、
まだまだ伐採が追いついていないそうです。
木々が生い茂っている様子を何も知らずに見ると、ただ美しいなと思ってしまいますが、
その状態を守っていくために、植生を熟知して伐採をしている人がいるということ。
増やすことが守ることではなく、適量を見極め育てていくこと。
富山の風景や自然に対して知らなければいけないこと、できることはなんだろうと考えることが多い見学会でした。

7月にはプロジェクトデザインの坂本さんをお迎えし、dSCHOOLを開催予定です。
詳細は後日アップしますので、お楽しみに!

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