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羽田忠織物のネクタイ① 技術の継承

2016年3月19日 公開

3月17日より福岡店で開催されているNIPON VISION MARKET「羽田忠織物-織りの継承-」。色鮮やかなネクタイ・蝶ネクタイ・ポケットチーフを展示・販売しています。

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羽田忠織物は絹を使ったネクタイの生産をしています。ただ、このネクタイ、普通じゃないのです。羽田忠のネクタイは誰にでも作れるものではなく、江戸時代から大事に大事に継承されてきた技術の結集によって生み出されています。

みなさん、山梨県が実はネクタイの生産日本一であることをご存知ですか?

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山梨県の郡内と呼ばれる東部、富士五湖地域は、江戸時代より栄えた全国でも有数の織物の町。郡内地域で生産された絹織物は当時「郡内縞」と呼ばれ、他の生産地の織物と差別化され、高級な絹織物と認識されていました。郡内縞は着物地に使用されるのが一般的でしたが、1960年代の高度成長期に会社勤めのサラリーマンが増え、スーツ用シルクネクタイの需要が高まったことにより、山梨県はネクタイの生産日本一となりました。

羽田忠織物はそこで1935年に傘や風呂敷の布地を織るメーカーとして創業し、時代の流れに沿って1965年からネクタイの製造を開始しました。

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現在はポリエステルや綿でネクタイを生産するのが一般的ですが、羽田忠織物は今でも絹を使ったネクタイの生産を主体としており、ジャガード織機を使ってネクタイを作っています。

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写真は縦糸を上げたり下げたりする指示を出す「紋紙」というもの。ジャガード織機は糸の上げ下げを自在に制御できる織機ですが、この織機を使いこなすには機械に糸を張る「つりこみ職人」、細かいオサ(横糸を織り込む櫛のようなもの)に糸を通す「オサ抜き職人」、「紋紙」を作る「紋紙職人」という人達の様々な技術を集結させなければなりません。たった一人の職人が欠けてもジャガード織機は使うことができないのです。

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ポリエステルや綿を使用し、後染めやプリントの技術を使えば簡単に柄物のネクタイを作ることができるのに、羽田忠織物は誰がどう見ても手間と思える方法でネクタイを作っています。そこには江戸時代からの様々な伝統技術を伝えていきたいという職人達の心意気が込められているように思います。

時代に逆行しようとも伝えなければならないものがある。羽田忠織物のネクタイを見るとそんな職人さん達の強い思いを感じずにはいられません。

大事に守られてきた技術の結集、是非店頭で見て触れて感じてみてください。

 

D&DEPARTMENT FUKUOKA 松井 俊太郎