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『鋏は身近な道具』と気付く事

2016年2月28日 公開

『鋏は身近な道具』と気付くまでにどれだけの時間がかかるのか。このあたりは完全に個人差になりますが、私たちのような店に立つ人間は鋏を使わない日はありません。その店で買ったであろう用意されている鋏。文具で¥1,500くらいの鋏って結構いい鋏です。dでも林刃物というメーカーの鋏を扱っていますが、切れ味はもちろん良いです。でも刃物ですから使えば使うほど切れなくなってきます。買いたてのスタートは¥100でも¥1,500でも¥6,500でも¥22,000でも切れ味は良いのです。問題はそこから先。研ぎ直ししてまで使い続けていくものなのか、その場限りのものなのか。その場限りにしていきたくないから、研ぎ直ししてまで使い続けていきたいものと出会いたいという気持ちが生まれると思うのです。d大阪でいうとその出会いが兵庫県小野市で4代に渡って工房をかまえる多鹿さんだったわけです。

切れない鋏を使っていても、意地で切れる箇所で使っているケースが多く、実はストレスを抱えながら使っている事に不思議と気づきません。手仕事の鋏は落としたら調子が狂うのでダメになっていきますが、基本的にそうそう切れ味は悪くなりません。¥100と比べると¥6,500はもちろん高く感じますが、良い鋏を使ってしまったら戻れない笑。なんせストレスフリーですから。

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昨日は多鹿さんとともにTAjiKAのキッチン鋏を使って豚汁を作りました。キッチン鋏の可能性を互いに知りたくて、敢えて包丁も使わずに大根や人参を切ってみました。さずがに大根や人参に関してはカットした見た目は求められなかったので、「キャンプ飯だねー」なんて感じになりましたが、キッチン鋏はセパレートできるので、離してナイフのように使うとごぼうの笹掻きはできました。これはこれで発見で、なんか作り手と共にこういう共有ができることが財産だなと改めて感じました。その根本には『私は作れない。けれど気付く事ができる。』という気持ちがあります。『良いもの作り→良いもの→ちゃんとしたことを伝える売り場、売り手→その感覚を理解する使い手→使い手の家族』という連なりの層を少しづつでも分厚くしていく事が、一人一人の目利き度を高めていく事に繋がると信じて、今後も信じた作り手と共に表現していきたいです。

 

d OSAKA SHOP MANAGER 野口 学