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木型tate2

「大野屋さんに学ぶ木型の和菓子」レポート

2016年2月17日 公開

d SCHOOL「大野屋さんに学ぶ木型の和菓子」を開催しました。
大野屋さんに残されている1000種類に及ぶ貴重な和菓子用の木型、
それらで作られる和菓子の魅力を伝えていくd SCHOOLです。

富山店で販売している大野屋さんの高岡ラムネも、
木型で作られる和菓子を若い方にも楽しんでもらいたいという思いから生まれたものです。

貴重な木型をたくさんお持ちいただきました。
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こちらは金華糖と呼ばれるお菓子をつくる木型です。
きんきんに冷やした木型にどろどろに溶かした砂糖を流し込み成形します。
現代では、お雛様のひな段に飾られています。

木型の大半は山桜という木で作られています。
堅く身が詰まった木なので、繊細な細工を施すことができるのだそうです。
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家紋や記念品と彫り込みされた木型もお持ちいただきました。
昔は木型そのものが今より手頃なものだったそうで、
一度きりしか作らない菓子にも専用の木型が用いられたそうです。

型を作るにはまずできあがるものを想像して作らなければならず、
取り外し方、餡や砂糖を入れる口も全て計算されています。
高岡では鋳物や和菓子など型を用いたものづくりが多く、共通点も多いように思います。
当時の高岡のものづくりは、分野の垣根を超えて職人さんの技術や手法が行き来をしていたのかもしれませんね。

お話をお伺いした後、早速上生菓子作りスタート!
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型ごとに職人の尾山さんが餡を取り分けてくれます。
手の感覚で餡の量を調整されていたのですが、どれも型にぴったり収まる量で驚きました。

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芯の餡を包み、手で捏ねて成形していきます。
職人の尾山さんはさくさく作っていくのですが、これがなかなか難しい。

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仕上がりをイメージして、餡を型に塗り込んでいくものもありました。
お子さんも楽しんで作られていた様子。

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型に餡をぎゅっと押し込みます。
この時、餡の水分が過剰だったり、不足していたりすると、手についてしまい綺麗に成形できません。和菓子は水分との戦いです。

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型をとん!と叩きつけ、型と餡の間に空気を入れて取り外し、
手作業でそっと成形してできあがり。
型に入れるだけではなく、餡を包んだり、最後は手で成形したり。
木型で作る和菓子の難しさ、面白さをスタッフも改めて実感しました。

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今回はこれらの上生菓子からお好きな形を2つ選んでいただき、2種類の上生菓子を作っていただきました。

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こちらは、参加者の方が作った上生菓子。
上生菓子の形は大きく二つにわかれ、手前が京菓子、奥が江戸の流れを汲んだものです。
京菓子の特徴は具象的な形が特徴で、大胆に象ったものもあります。
対して江戸は、キャンバスに繊細な絵を描くような表現が特徴です。

立体的な京菓子と2次的な江戸菓子。
きっと当時は世界の見え方や解釈が、土地土地によって全く違うものだったのだろうとはっとさせられました。
上生菓子はその時代を生きていた人の見えていた世界が、5cm角にも満たない立体にぎゅっと表現されたもの。
当時の富山の人々にはどのように世界が見えていて、
何を思い和菓子に表現していたのでしょうか。
そんな風に和菓子を見たことはありませんでしたが、
もっと和菓子について知りたくなったd SCHOOLでした。

次回は初夏に開催予定です。
夏を迎えるにふさわしい型をお持ちいただきますので、お楽しみに!

D&DEPARTMENT TOYAMA 上野